結膜炎
概要
結膜の炎症で、鳥に多い眼徴候。鳥では孤立した眼の問題というより全身性・上部呼吸器疾患の徴候であることが多い:Chlamydia psittaci、マイコプラズマ、細菌、ポックスウイルスが主要な感染性原因。種子偏食によるビタミンA欠乏は結膜腺の扁平上皮化生を起こし慢性結膜炎の素因となる。呼吸器・全身の精査と食歴の聴取が不可欠である。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す鳥の他の疾患を確認できます
原因
感染性: Chlamydia psittaci(常に除外 — 人獣共通)、マイコプラズマ、細菌(グラム陰性菌)、鳥ポックスウイルス、真菌。非感染性: ビタミンA欠乏(種子食)による扁平上皮化生、環境刺激物(粉塵・エアロゾル・アンモニア・タバコ煙)、外傷。眼窩下洞とつながるため副鼻腔炎/上部呼吸器疾患の一部であることも多い。
病態生理
感染性または刺激性に結膜粘膜が傷害されると、充血・血管透過性亢進・漿液性〜粘膿性の眼脂を生じる。鳥の結膜は眼窩下洞と連絡するため感染が呼吸器との間で容易に波及し、結膜炎はしばしば両側性で副鼻腔炎を伴う。ビタミンA欠乏では結膜・腺上皮が扁平上皮化生・角化を起こして粘液性涙液層が損なわれ、二次性細菌感染と慢性・再発性の経過を招く。
治療
鳥における結膜炎の治療: 細菌性にはシプロフロキサシン点眼液0.3% q6-8h局所投与+エンロフロキサシン15mg/kg PO/IM q12h全身投与。クラミジア疑いにはドキシサイクリン25-50mg/kg PO q12-24h×45日間。マイコプラズマにもドキシサイクリンが第一選択。真菌性にはイトラコナゾール5-10mg/kg PO q12h。ビタミンA欠乏による扁平上皮化生が基礎にある場合はビタミンA補給。疼痛管理: メロキシカム0.5-1mg/kg PO/IM q12-24h。保温28-30℃。環境中の粉塵を低減。角膜潰瘍合併時はフルオレセイン染色で評価し、眼軟膏で角膜を保護。
予防
結膜炎の予防: 定期的な眼科検査。環境中の刺激物(粉塵、アンモニア)の低減。外傷予防。基礎疾患(高血圧等)の管理。
予後
結膜炎の予後: 早期治療で視機能温存可能。慢性疾患は長期管理が必要。網膜疾患は不可逆的な場合がある。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
感染症の他の疾患(鳥)
VetDictで鳥の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。