鳥レオウイルス感染症
概要
レオウイルスによるウイルス性関節炎・腱鞘炎および免疫抑制。
主な症状
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臨床徴候
鳥におけるレオウイルス感染の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
鳥のレオウイルス感染症による。糞口・接触で伝播し、免疫抑制や他病原体との混合感染で顕在化する。
病態生理
鳥レオウイルス感染症は鳥レオウイルスの感染による。ウイルスは消化管から侵入後、関節滑膜・腱鞘で複製して関節炎・腱鞘炎を引き起こし、腱断裂に至ることもある。リンパ系組織でも複製して免疫抑制を誘導し、二次感染やワクチン反応性の低下をもたらす。
診断
関節腫脹・腱鞘炎・肝脾壊死の臨床所見を評価。クロアカルスワブ・組織検体のRT-PCRでAvian Reovirus RNAを検出。CBC(採血量≤体重の1%)でヘテロフィル増加・リンパ球減少を確認。血液生化学でAST・CK上昇(筋・肝障害)・尿酸上昇(腎障害)を評価。関節液穿刺で混濁液・ヘテロフィル増加を確認し細菌培養で二次感染を除外。X線で関節周囲軟部組織腫脹を確認。剖検例では肝脾の壊死巣・腱鞘炎の病理組織検査で確定。ウイルス分離は鶏胚接種またはCEF細胞で実施
治療
【鳥における鳥レオウイルス感染症】 鳥レオウイルス感染症は培養感受性試験を診療指針とし、empiricalにはエンロフロキサシン 5-15 mg/kg PO/IM q12-24h またはアモキシシリン・クラブラン酸 12.5-25 mg/kg PO q12h(小型哺乳類除く)を開始。 膿瘍形成例は外科的切開・排膿・洗浄(生食または0.05%クロルヘキシジン)が抗菌薬単独より治癒率高い。 発熱・全身症状時は炎症マーカー(SAA、CRP)と血液培養。 再発リスクの高い症例ではバイオフィルム形成菌(Pseudomonas, Staphylococcus pseudintermedius MRSP)を疑い、長期抗菌薬を6-8週継続。 支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によっては鳥の専門医紹介を考慮する。
予防
鳥におけるレオウイルス感染の予防は適切なワクチネーションプログラムの実施が中核である(利用可能な場合)。衛生的飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間設定(最低14日、感染症によっては60日以上)、過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力維持、ストレス軽減が重要。感染動物との接触回避、汚染器具・環境の消毒(次亜塩素酸・アルコール系・第四級アンモニウム製剤を病原体に応じて選択)を徹底する。定期的健康診断による早期発見と治療が蔓延防止に寄与する。
予後
適切な抗菌薬療法と感染源制御で予後良好。慢性または深部感染は長期管理が必要。免疫不全の個体はより予後要注意。
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