メラノーマ(悪性黒色腫)
概要
メラノサイト由来の色素性腫瘍で、様々な爬虫類種で見られます。
主な症状
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臨床徴候
爬虫類におけるメラノーマの臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
病因不明。哺乳類と異なり爬虫類のメラノーマはしばしば良性(メラノフォローマ)。悪性メラノーマはより少ない。皮膚または内臓のメラノサイトから発生しうる。
病態生理
メラノサイトの増殖により色素性腫瘤を形成。良性メラノフォローマは境界明瞭で緩徐に成長。悪性メラノーマは侵潤性で肝臓、肺、その他の臓器への転移の可能性がある。
診断
色素性~無色素性の皮膚・粘膜腫瘤を視診で評価。爬虫類では口腔内・四肢・体表に好発。FNA細胞診でメラニン顆粒含有細胞を確認し、切除生検で組織学的悪性度を判定。無色素性メラノーマはFontana-Masson染色・免疫組織化学(S-100・Melan-A)で鑑別。X線・超音波で所属リンパ節・内臓転移を評価する。
治療
爬虫類メラノーマ: ① 爬虫類・両生類のメラノーマは多くが皮膚または口腔粘膜の色素性結節として発生—局所浸潤性、転移率は哺乳類より低いが報告あり。② 確定: 切除生検+HE+メラニン染色、深部浸潤評価にCT/MRI。③ 外科治療: 広範囲切除(1-2 cmマージン)、口腔病変は片側顎切除も検討。④ 周術期: 種別POTZ前後72時間、絶食24-72時間(種別)、保温維持。⑤ 麻酔: アルファキサロン 10-15 mg/kg IM/IV、イソフルラン、IPPV準備。⑥ 鎮痛: メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h × 5-7日、ブプレノルフィン 0.01-0.05 mg/kg IM q12-24h、モルヒネ(亀のみ有効、ヘビ・トカゲでは無効)。⑦ 化学療法・放射線療法: 爬虫類でのデータ極めて限定的—個別検討。⑧ 切除不能例: 緩和ケア(栄養支持・POTZ最適化・疼痛緩和)。支持療法(爬虫類): 種別POTZ(preferred optimum temperature zone)維持が免疫機能回復の前提条件。輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe(ノルモソルR、温熱)、強制給餌(Carnivore Care 等)、メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h(NSAID持続投与時は腎機能をモニタ)。
予防
既知の予防法はない。色素性病変の変化を検出するための定期的な検査。
予後
良性メラノフォローマは予後良好。悪性メラノーマは位置と切除の完全性により予後要注意。
関連する薬品
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