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爬虫類 (Reptile) 中等度

脱皮不全

Dysecdysis (Retained Shed) / 脱皮不全

概要

低湿度や基礎疾患により脱皮が不完全になる状態です。

主な症状

anorexia dysecdysis lethargy retained skin skin constriction

原因

環境湿度の低下、脱水、脱皮開始のための粗面の欠如、外部寄生虫(ダニ)、栄養不良、甲状腺機能低下症、以前の火傷/外傷による瘢痕、全身疾患。

病態生理

正常な脱皮には外側表皮世代と内側の代替層を分離するリンパ液が必要。湿度や水分不足はこのリンパ腔を減少させ、古い皮膚の付着を引き起こす。趾や尾端の残存脱皮皮は止血帯として作用し、遠位の虚血性壊死・無血管性壊死を引き起こす。残存眼鏡膜は視力を障害する。

治療

ぬるま湯(28-30°C)に20-30分浸漬し残存皮膚を軟化。湿った綿棒や柔らかい布で優しく除去 — 決して無理に剥がさない。趾/尾の絞扼帯:浸漬後注意深く除去し血行を回復。残存眼鏡膜:人工涙液を塗布し自然除去を待つ(剥がさない)。湿度の改善(熱帯種で60-80%)。原因の是正。

予防

種に応じた適切な湿度の維持(湿度シェルター/モイストボックス)、脱皮開始のための粗面(樹皮、岩)の設置、十分な水分補給、外部寄生虫の速やかな治療。

予後

速やかに対処すれば予後極めて良好。趾の残存脱皮皮を放置すると趾の喪失に至りうる。慢性脱皮不全は基礎全身疾患を示唆し精査が必要。

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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
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