黄色腫(進行型)
概要
皮膚のコレステロール沈着性肉芽腫で、再発しやすく高脂血症に関連する。
主な症状
原因
外力(落下、衝突、圧迫、咬傷、鋭利物による切創)による組織の物理的損傷が直接的原因である。不適切な飼育環境(狭小・過度に高い構造物、鋭利な突起物、滑りやすい床面)、他動物との闘争、不注意な取り扱い、逃走時の事故が受傷の主要な状況として挙げられる。幼若動物や骨密度低下状態の個体では損傷が重症化しやすい。
病態生理
外傷の病態生理は機械的エネルギーによる直接的な組織破壊から始まる。血管損傷により出血と血腫が形成され、組織虚血が進行する。損傷組織からDAMPs(損傷関連分子パターン)が放出され、自然免疫系を活性化して急性炎症反応を惹起する。重度の外傷では全身性炎症反応(SIRS)、凝固障害(外傷性凝固障害)、虚血再灌流障害が多臓器不���の引き金となる。
治療
黄色腫は皮膚のコレステロール/脂質肉芽腫 — 真の腫瘍ではない。慢性高脂血症に起因し、最も一般的にはシードのみ(高脂肪)の食事から。食事管理が主要治療: 低脂肪ペレット食への転換(Harrison's、Roudybush)。大型または機能障害を起こす黄色腫の外科的切除 — ただし食事矯正なしでは再発率が非常に高い(>70%)。生検で診断確定(泡沫細胞、コレステロール裂隙、多核巨細胞の病理組織所見)。血中脂質パネル: 総コレステロール、中性脂肪、HDL/LDL。レボチロキシン0.1 mg/kg PO q24h(甲状腺機能低下症併発時 — 高脂血症に寄与)。好発部位: 翼端(翼膜)、胸骨、脇腹、眼周囲。脂肪腫(軟らかい、被膜あり)と混同しない — 黄色腫は硬い、黄橙色、境界不明瞭、潰瘍化しうる。潰瘍化時: クロルヘキシジンによる局所創傷ケア、エンロフロキサシン15 mg/kg PO q12hで二次感染予防。体重管理と運動が不可欠な補助療法。予後は食事コンプライアンスに依存。参考文献: Beaufrère et al. 2013, Schmidt et al. 2015。
予防
安全な飼育環境の整備が最も基本的な予防策である。屋外アクセスの管理(リード使用・フェンス設置)、交通事故防止のための放し飼い制限、高所からの落下防止、他の動物との不適切な接触回避が含まれる。適切な運動管理により過度の負荷による損傷を予防する。環境エンリッチメントによるストレス関連行動(自傷・逃走)の軽減も重要な予防因子である。
予後
疾患の重症度、治療開始の早さ、治療反応により異なる。早期の適切な治療介入で一般に予後改善。
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