腹壁ヘルニア
概要
弱化した腹壁から腹腔内容物が突出する疾患で、肥満の雌セキセイインコに多い。
主な症状
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臨床徴候
インコにおける腹壁ヘルニアの臨床徴候は欠乏または過剰の栄養素により特異的パターンを示す。カルシウム不足: 骨軟化・病的骨折・痙攣・成長不良。ビタミンA不足: 眼疾患・皮膚角化異常・夜盲・繁殖障害。ビタミンC不足(モルモット): 関節腫脹・出血傾向・歯周病・成長不良。タンパク質-エネルギー欠乏: 削痩・筋萎縮・低アルブミン血症・浮腫。ビタミンD/UV-B不足(爬虫類): 代謝性骨疾患・骨軟化。
原因
インコにおける腹壁ヘルニアの原因: 弱化した腹壁から腹腔内容物が突出する疾患で、肥満の雌セキセイインコに多い。
病態生理
腹壁ヘルニアはインコにおける先天性・遺伝性疾患である。胚発生中の発達異常または遺伝子変異に起因する。構造的奇形により正常な臓器の発達と機能が障害される。遺伝子変異は酵素活性、構造タンパク質、調節経路に影響しうる。出生時に存在するか、動物の成長に伴い発現する場合がある。選択的交配により特定の品種・系統で遺伝性疾患の有病率が高まることがある。
診断
腹部の視診・触診で腹壁膨隆・皮下の臓器突出を確認し大きさ・内容物・整復可能性を評価。X線で腹壁欠損部からの臓器脱出と腹腔内臓器の位置を確認。超音波でヘルニア内容物(腸管・肝臓・脂肪)を同定。CBC で白血球増加(絞扼時)を確認。生化学で全身状態を評価。産卵歴・慢性産卵の有無を聴取。インコ類ではセキセイインコの腹壁ヘルニアは慢性産卵による腹壁筋弱化・肥満・脂肪肝が素因であり、産卵雌で好発する。小型ヘルニアは保存的管理が可能だが、絞扼リスクのある場合は外科的整復が適応となる。
治療
小さな還納可能ヘルニア: イソフルラン麻酔下で穏やかな用手還納+ヘルニア修復術(吸収糸による腹壁閉鎖)。大きなまたは還納不能ヘルニア: 嵌頓内容物の生存性評価、還納、腹壁欠損修復のための探索的開腹術。手術待機中は非粘着性ラップで一時的支持包帯。減量プログラムが必須—肥満が雌セキセイインコの主要素因(理想体重28-40 g)。高脂肪シード食からペレット食への食餌転換。デスロレリン4.7 mg SCインプラントで産卵抑制(慢性産卵が腹壁筋を弱化)。光周期10-12hで繁殖衝動低減。メロキシカム0.5-1 mg/kg PO q12-24hで疼痛管理。術後: 7-14日間活動制限、パッド付きケージ底面、低い止まり木。再発モニタリング—弱化した腹壁は再ヘルニアの素因。絞扼性ヘルニア(嵌頓内容物への血流障害)は外科的緊急事態—壊死組織は切除が必要。3歳以上の肥満で繁殖活動中の雌セキセイインコに多い。
予防
腹壁ヘルニアの予防: 定期健診。適切な栄養。ストレス軽減。早期受診。
予後
腹壁ヘルニアの予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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