大腿孔閉塞・感染
概要
イグアナやフトアゴヒゲトカゲに多い大腿孔の閉塞と感染の可能性です。
主な症状
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臨床徴候
トカゲにおける大腿腺閉塞の臨床徴候は寄生虫種・寄生部位・寄生数により異なる。消化管寄生では下痢・嘔吐・体重減少・腹部膨満、外部寄生では掻痒・脱毛・皮膚炎、心血管寄生では咳・運動不耐性・腹水、血液寄生では貧血・発熱・元気消失を呈する。幼若・栄養不良個体では重症化しやすく、慢性経過では発育不良が顕著となる。
原因
トカゲの大腿孔閉塞は雄トカゲの大腿孔から分泌される蝋様物質が過剰に貯留・硬化して栓子を形成する病態。低湿度・不適切な基質・繁殖期の分泌亢進が誘因で、二次的に細菌感染(大腿孔炎)を合併しうる。
病態生理
硬化した栓子が孔を拡張・圧迫して局所炎症・膿瘍・跛行を起こす。用手除去と環境(湿度)改善が治療。
診断
大腿部腹側の大腿腺孔を拡大鏡下で視診し、蝋状分泌物の詰まりと周囲の発赤・腫脹を確認。重度例では二次感染の評価のためスワブ培養を実施。X線で骨への波及がないことを確認。イグアナ・フトアゴヒゲトカゲの雄で好発。飼育湿度の低さと不適切な基質が素因となる。温浴(POTZ範囲内)で軟化後に愛護的に圧出。慢性例・再発例では内分泌検査(テストステロン)を考慮する。
治療
輸液による安定化、疼痛管理、画像検査による評価。確認された閉塞に対する外科的介入(腸切開/胃切開)。術後は縫合不全、腹膜炎、イレウスのモニタリング。
予防
トカゲにおける大腿腺閉塞の予防は定期的駆虫・媒介動物制御・環境衛生の3本柱。消化管寄生虫: 子犬子猫は2-4週齢から繰返し駆虫、成獣は便検査結果に基づく定期投与。心血管寄生虫(フィラリア): 流行地での年間予防投与(イベルメクチン・ミルベマイシン等)。外部寄生虫: 月1回の外部寄生虫予防薬投与、環境清掃。散歩後のダニチェック、媒介動物(ダニ・蚊・ノミ)の生息環境改善も重要。
予後
適切な抗菌薬療法と感染源制御で予後良好。慢性または深部感染は長期管理が必要。免疫不全の個体はより予後要注意。
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