脾臓血管肉腫
概要
脾臓の高度悪性血管腫瘍で、破裂すると致死的な内部出血を引き起こす可能性があります。
主な症状
原因
ハリネズミにおける脾臓血管肉腫の原因: 脾臓の血管内皮細胞から発生する高悪性度腫瘍。ハリネズミは腫瘍の発生率が非常に高く(推定50%以上)、血管肉腫は内臓腫瘍の中で比較的多い。高齢個体に好発し、脾臓破裂による急性腹腔内出血で突然死することがある。
病態生理
脾臓血管肉腫はハリネズミにおける腫瘍性疾患である。癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子、DNA修復機構における遺伝子変異の蓄積により腫瘍性形質転換が生じる。制御不能な細胞増殖により腫瘍が形成され、局所組織への浸潤・破壊の可能性がある。悪性腫瘍はリンパ行性または血行性に転移しうる。高カルシウム血症、悪液質、免疫調節障害などの腫瘍随伴症候群が原発腫瘍に伴い、罹患率に寄与することがある。
治療
ハリネズミの脾臓血管肉腫治療: 腹腔内出血時の緊急安定化として加温IV/IO LRS 20mL/kg急速輸液(必要に応じ反復)、酸素、体温32-35℃維持。PCV<15%または循環動態不安定なら健康ハリネズミドナーから3-5mL/kg緩徐IV/IO輸血——クロスマッチ望ましいが実施困難な場合あり。安定後はイソフルラン麻酔下で脾臓摘出術——脾血管を慎重に結紮、摘出腫瘤を病理組織検査に提出し血管肉腫・良性血管腫・結節性過形成を鑑別。術中ステージング: 肝・腸間膜・大網の転移確認。術後はメロキシカム0.2mg/kg SC q24h、48-72時間はブプレノルフィン0.01-0.05mg/kg SC q8-12h、エンロフロキサシン5mg/kg PO q12h×7日予防投与、強制給餌。診断時転移があるためドキソルビシン1mg/kg IV q3wkの補助化学療法は稀。予後要注意〜不良——脾摘後でも生存期間中央値は数週〜数ヶ月。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • Protain (高品質タンパク質+コラーゲン前駆体): がん悪液質・術後筋肉維持・除脂肪体重保持 ※Protain: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意
予防
脾臓血管肉腫の予防は限定的であるが、ホルモン依存性腫瘍軽減のための避妊・去勢手術、既知の発癌物質の回避、早期発見のための定期健診、適正体型の維持、該当する場合は遺伝的素因軽減のための責任ある繁殖が含まれる。
予後
脾臓血管肉腫の予後: 腫瘍の種類、病期、転移の有無により予後は大きく異なる。早期発見・早期治療で予後改善。悪性腫瘍は一般的に予後要注意〜不良。
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