トキソプラズマ症
概要
トキソプラズマ・ゴンディによる脳炎と全身性疾患。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す鳥の他の疾患を確認できます
臨床徴候
鳥におけるトキソプラズマ症の臨床徴候は寄生虫種・寄生部位・寄生数により異なる。消化管寄生では下痢・嘔吐・体重減少・腹部膨満、外部寄生では掻痒・脱毛・皮膚炎、心血管寄生では咳・運動不耐性・腹水、血液寄生では貧血・発熱・元気消失を呈する。幼若・栄養不良個体では重症化しやすく、慢性経過では発育不良が顕著となる。
原因
多臓器/全身組織に感染する寄生虫が原因。感染期(卵・オーシスト・幼虫)の経口摂取・直接接触・ベクター・経皮侵入で伝播。不衛生・屋外曝露・免疫抑制・ストレスが素因。鳥の食性が特定の寄生虫生活環への曝露を増加させうる。
病態生理
寄生虫は経口摂取・皮膚穿通・ベクター媒介により鳥の多臓器/全身組織に感染を確立する。寄生体は直接的な機械的損傷・栄養競合・免疫病理学的反応を通じて宿主組織を損傷する。寄生体段階の周囲に好酸球性・肉芽腫性炎症が発生する。慢性感染は組織線維化と臓器機能障害に至る。
診断
血液塗抹(有核赤血球内のトキソプラズマ原虫確認)、PCR検査(血液・組織)、血清抗体価測定(IgM/IgG)。CBC(有核RBCで白血球分類に注意)・生化学(AST・LDH上昇は肝脾病変を示唆)。剖検では肝脾の壊死巣・脳の肉芽腫性炎症が特徴的。鳥類は中間宿主として感受性が高く、急性例では剖検診断となることが多い。眼底検査で脈絡網膜炎の確認も有用。
治療
鳥におけるトキソプラズマ症の治療: 抗菌薬(培養感受性に基づく)。ネブライゼーション。酸素療法(重症時)。保温。栄養サポート。環境改善(換気・粉塵低減)。
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
適切な駆虫薬治療で予後は一般的に良好。重度感染や免疫不全鳥では予後不良となりうる。環境消毒と再感染予防が長期的な予後改善に重要。定期的な糞便検査と予防的駆虫が推奨される。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
寄生虫の他の疾患(鳥)
VetDictで鳥の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。