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鳥 (Bird) 寄生虫 中等度

ワクモ(赤ダニ)

Red Mites (Dermanyssus gallinae) / ワクモ(赤ダニ)

概要

鳥における寄生虫性の皮膚疾患。ワクモ(Dermanyssus)は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。

主な症状

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臨床徴候

鳥におけるワクモ(Dermanyssus)の臨床徴候は寄生虫種・寄生部位・寄生数により異なる。消化管寄生では下痢・嘔吐・体重減少・腹部膨満、外部寄生では掻痒・脱毛・皮膚炎、心血管寄生では咳・運動不耐性・腹水、血液寄生では貧血・発熱・元気消失を呈する。幼若・栄養不良個体では重症化しやすく、慢性経過では発育不良が顕著となる。

原因

鳥のダニ症(疥癬・毛包虫症等)は皮膚に寄生するダニ(Sarcoptes・Notoedres・Demodex・Otodectes・Cheyletiella・Psoroptes・Trixacarus 等)による。多くは直接接触で伝播する。

病態生理

ワクモ(赤ダニ)は寄生性ダニの体表・皮内・毛包への寄生による。ダニは表皮を摂食したり皮内にトンネルを形成して機械的刺激を与え、その排泄物や唾液抗原に対するⅠ型・Ⅳ型過敏反応が掻痒・皮膚炎・脱毛・落屑を引き起こす。吸血性のダニでは大量寄生により貧血を生じ、掻破による二次的細菌感染を伴うこともある。

診断

飼育環境の視診(ケージ内・止まり木・巣箱の隙間にDermanyssus gallinae ワクモを確認:夜行性のため日中は巣箱の隙間に隠れている)。セロテープ法・スワブ法で虫体を回収し顕微鏡で同定。CBC(PCV低下:重度寄生では致死的貧血)。鳥類の有核赤血球はPCV・Hb測定で評価する。夜間の不穏・掻痒・貧血が臨床徴候。宿主上では吸血後に赤褐色となる。幼鳥では急性大量寄生による失血死が起こりうる。環境殺虫と鳥体治療の同時実施が必須。

治療

【鳥におけるワクモ(赤ダニ)】 ワクモ(赤ダニ)は糞便PCR/直接鏡検/フローテーション法で原因虫種を特定してから駆虫薬を選択する。 Coccidia: トルトラズリル 20-30 mg/kg PO single または 2連続日。 Nematodes: フェンベンダゾール 20-50 mg/kg PO q24h × 3-5日。 Cestodes / Trematodes: プラジカンテル 5-10 mg/kg PO/SC 1回(必要に応じ2週後反復)。 Ectoparasites: イベルメクチン 0.2-0.4 mg/kg SC(適応外注意、Collie系・チンチラ・ウサギは禁忌or慎重)。 全ライフサイクルカバーのため2-3週後反復投与+環境消毒(蒸気洗浄、寝床完全交換)。 支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によっては鳥の専門医紹介を考慮する。

予防

鳥におけるワクモ(Dermanyssus)の予防は定期的駆虫・媒介動物制御・環境衛生の3本柱。消化管寄生虫: 子犬子猫は2-4週齢から繰返し駆虫、成獣は便検査結果に基づく定期投与。心血管寄生虫(フィラリア): 流行地での年間予防投与(イベルメクチン・ミルベマイシン等)。外部寄生虫: 月1回の外部寄生虫予防薬投与、環境清掃。散歩後のダニチェック、媒介動物(ダニ・蚊・ノミ)の生息環境改善も重要。

予後

鳥におけるワクモ(Dermanyssus)の予後は寄生虫種・寄生数・宿主免疫状態・治療反応性により異なる。早期発見と適切な駆虫薬投与により多くの寄生虫症は良好な予後だが、重度感染・心血管寄生虫・血液寄生虫では治療反応が遅延する。再感染予防のための環境管理・媒介動物制御の継続が長期予後を左右する。免疫不全状態では治療抵抗性となるため、基礎疾患管理も並行する。

関連する薬品

💊 イベルメクチン 💊 フェンベンダゾール 💊 プラジカンテル 💊 トルトラズリル

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