気管虫症(シンガムス)
概要
気管虫(シンガムス・トラケア)の気管寄生で、呼吸困難と口開け呼吸を引き起こす。
主な症状
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臨床徴候
鳥における気管虫症(シンガムス)の臨床徴候は気道閉塞・換気障害の部位により異なる。上気道: いびき・吸気性ストライダー・運動不耐性・吸気性チアノーゼ。気管: 短く乾性の発作的咳(gander-honk)・ストライダー(気管虚脱)。下気道: 慢性咳・呼気性呼吸困難・喘鳴・換気不全(喘息・COPD様病態)。突発的悪化はストレス・運動・気温変化で誘発される。
原因
鳥における気管虫症(シンガムス)の原因: 気管虫(シンガムス・トラケア)の気管寄生で、呼吸困難と口開け呼吸を引き起こす。
病態生理
気管虫症(シンガムス)は鳥における寄生虫疾患である。寄生虫は経口摂取、経皮的侵入、またはベクター媒介伝播を通じて感染を確立する。抗原変異、免疫調節、細胞内隔離により宿主の免疫防御を回避しながら、宿主の栄養と資源を利用して増殖する。組織損傷は寄生虫の直接的な摂食、機械的破壊、有毒代謝副産物、宿主の炎症・免疫応答に起因する。重度の寄生虫感染は貧血、栄養失調、臓器機能障害、二次感染を引き起こしうる。
診断
開口呼吸・頭部振り・呼吸困難(gaping behavior)の臨床評価。気管内視鏡でY字型に永久交尾した赤色の雌雄虫体(Syngamus trachea)を直視確認。糞便検査(浮遊法)で楕円形の虫卵(70-100×40-50μm)を検出。CBC(採血量≤体重の1%)で好酸球増加・ヘテロフィル変動を評価。気管X線で気管内軟部組織影を確認。鳥類のSyngamus trachea は気管内に寄生するため少数の虫体でも重篤な呼吸困難を惹起し、小型種では気道閉塞が致死的となる
治療
鳥における気管虫症(シンガムス)の治療には、同定された寄生虫に応じた適切な駆虫薬が必要である。一部の駆虫薬は特定の種に有毒であるため、種に適した用量設定が重要である。全てのライフステージを排除するため複数回投与が必要な場合がある。環境消毒と接触動物の治療で再感染を防止する。貧血、脱水、栄養失調などの二次的合併症に対する支持療法を行う。
予防
気管虫症(シンガムス)の予防には定期的な予防駆虫、環境衛生と糞便除去、新規動物の隔離・検査、ベクター防除、中間宿主や汚染環境への曝露回避が含まれる。
予後
気管虫症(シンガムス)の予後: 適切な駆虫薬で予後良好。重度感染や免疫不全個体では予後が劣る。環境消毒と再感染予防が重要。
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