気管開口虫症(重度)
概要
気管開口虫の重度寄生により気管閉塞と重篤な呼吸障害を引き起こす。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す鳥の他の疾患を確認できます
臨床徴候
鳥における気管開口虫症(重度)の臨床徴候は気道閉塞・換気障害の部位により異なる。上気道: いびき・吸気性ストライダー・運動不耐性・吸気性チアノーゼ。気管: 短く乾性の発作的咳(gander-honk)・ストライダー(気管虚脱)。下気道: 慢性咳・呼気性呼吸困難・喘鳴・換気不全(喘息・COPD様病態)。突発的悪化はストレス・運動・気温変化で誘発される。
原因
鳥における気管開口虫症(重度)の原因: 気管開口虫の重度寄生により気管閉塞と重篤な呼吸障害を引き起こす。
病態生理
気管開口虫症(重度)は鳥における寄生虫疾患である。寄生虫は経口摂取、経皮的侵入、またはベクター媒介伝播を通じて感染を確立する。抗原変異、免疫調節、細胞内隔離により宿主の免疫防御を回避しながら、宿主の栄養と資源を利用して増殖する。組織損傷は寄生虫の直接的な摂食、機械的破壊、有毒代謝副産物、宿主の炎症・免疫応答に起因する。重度の寄生虫感染は貧血、栄養失調、臓器機能障害、二次感染を引き起こしうる。
診断
重度の開口呼吸・窒息様症状・頸部伸展・体重著減の臨床評価。気管内視鏡で多数のSyngamus trachea成虫(Y字型交尾虫体が気管内腔を広範に占拠)を直視確認。気管洗浄液の鏡検で虫卵・幼虫を検出。糞便浮遊法で虫卵を確認。CBC(採血量≤体重の1%)で重度貧血(PCV著低)・好酸球増加を評価。X線で気管内軟部組織充填・肺野異常を検出。重度例では気管閉塞→窒息死のリスクがあり、イベルメクチン/フェンベンダゾールによる緊急駆虫と支持療法が必要
治療
鳥における気管開口虫症(重度)の治療には、同定された寄生虫に応じた適切な駆虫薬が必要である。一部の駆虫薬は特定の種に有毒であるため、種に適した用量設定が重要である。全てのライフステージを排除するため複数回投与が必要な場合がある。環境消毒と接触動物の治療で再感染を防止する。貧血、脱水、栄養失調などの二次的合併症に対する支持療法を行う。
予防
気管開口虫症(重度)の予防には定期的な予防駆虫、環境衛生と糞便除去、新規動物の隔離・検査、ベクター防除、中間宿主や汚染環境への曝露回避が含まれる。
予後
気管開口虫症(重度)の予後: 軽度の上部気道感染は治療に良好に反応。肺炎は早期治療で予後改善。慢性呼吸器疾患は長期管理が必要。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
呼吸器の他の疾患(鳥)
VetDictで鳥の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。