膵炎
概要
膵臓の炎症で、消化および代謝機能障害を引き起こす。
主な症状
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臨床徴候
鳥における膵炎の臨床徴候は消化管病変の部位と病態により異なる。上部消化管: 嘔吐・吐血・食欲不振。小腸: 下痢(小腸性: 量多・回数少・体重減少を伴う)・嘔吐・腹痛。大腸: 下痢(大腸性: 量少・回数多・粘液・血便・テネスムス)。急性腹症: 強い腹痛・嘔吐・ショック徴候・腹部触診で腫瘤や緊張感(GDV・腸捻転・腸閉塞)は緊急評価が必要。
原因
鳥の消化器系組織における炎症過程が原因。感染・外傷・自己免疫応答・中毒曝露・異物反応が誘因。慢性炎症は持続的な抗原刺激や免疫調節異常に起因しうる。鳥の種特異的炎症反応は家畜種と異なりうる。
病態生理
鳥の消化器系組織における炎症過程は、自然免疫および適応免疫応答の活性化を伴う。炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-1、IL-6)とケモカインが好中球・マクロファージ・リンパ球を患部組織に動員する。持続的炎症は組織浮腫・血管透過性変化・進行性組織損傷をもたらす。鳥の生理学的特性が炎症反応パターンと治癒能力に影響しうる。
診断
嘔吐・沈鬱・腹部疼痛の臨床評価。血液生化学(採血量≤体重の1%)でアミラーゼ・リパーゼ上昇を確認(鳥ではリパーゼがより特異的)。血糖測定で膵内分泌障害(高血糖>500 mg/dL)を評価。CBC でヘテロフィル増加・毒性変化を確認。腹部X線で腸管イレウス・体腔液貯留を検索。超音波検査で膵臓の腫大・エコー輝度変化・周囲脂肪の高エコー化を評価。体腔穿刺で炎症性滲出液を確認。慢性例では膵外分泌不全(糞便中脂肪滴・未消化澱粉)も評価
治療
鳥における膵炎の治療: 輸液で脱水補正。消化管運動促進薬。制吐薬。疼痛管理。食事管理(繊維質の確保)。原因に応じた特異的治療。
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
炎症性疾患の予後は原因の特定と除去、治療反応に依存する。急性炎症は適切な治療で予後良好な場合が多い。慢性炎症は長期管理が必要で、進行性臓器障害のリスクがある。抗炎症療法と原因治療の併用が予後改善に重要。
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