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鳥 (Bird) 筋骨格 緊急

骨折

Fractures / 骨折

概要

外傷、代謝性骨疾患、病的原因による骨の破損。

主な症状

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原因

鳥における翼骨折の原因は外傷性(骨折・脱臼・靭帯損傷)、変性性(変形性関節症)、発達異常(股関節形成不全・肘関節形成不全・膝蓋骨脱臼)、免疫介在性(多発性関節炎)、感染性(骨髄炎・敗血症性関節炎)、栄養性(代謝性骨疾患・栄養性二次性副甲状腺機能亢進症)、腫瘍性(骨肉腫)、遺伝性(軟骨異形成)に分類される。鳥類では栄養性骨軟化症・産卵関連カルシウム枯渇・気骨折(中空気骨)が主要病態。肥満、過剰運動、不適切な栄養管理(成長期の過剰カロリー・カルシウム)が変性・発達性疾患のリスクを増大させる。(鳥類は気嚢システムを持ち、ストレスで急変する)

病態生理

鳥の骨折は飛翔中の壁/窓衝突、落下、他の動物(猫/犬)による攻撃が主因。鳥の骨は空気骨(pneumatic bone — 上腕骨、大腿骨等は気嚢と連通)で軽量だが脆い。上腕骨の骨折は気嚢と連通するため開放骨折に準じて扱う(空気汚染リスク)。翼の骨折は飛翔能力に直結 (Doneley B. 2016)。

治療

鳥骨折: ① 鳥類骨は中空気骨で骨折治癒に約4-6週要—種・年齢・骨により差。② 安定化: 翼骨折はFigure-8包帯(前腕・橈尺骨)または body wrap(上腕)、脚骨折は副木またはTape splint、重度・多発骨折は外固定(KE法)。③ 外科的固定(複雑骨折): IM pin、cerclage wire、external skeletal fixator—専門医推奨。④ 鎮痛: メロキシカム 0.5-1.0 mg/kg PO q12-24h、ブプレノルフィン 0.01-0.05 mg/kg IM q6-12h、局所麻酔(リドカイン 4 mg/kg max、適応症)。⑤ 抗菌薬(開放骨折・術後): エンロフロキサシン 10-15 mg/kg PO/IM q12h × 7-14日。⑥ ケージ調整: 止まり木低位置 or 取り外し、床面パッド、強制給餌。⑦ 経過観察: X線2-3週毎、固定材は癒合確認後(通常4-6週)に除去。⑧ リハビリ: 段階的flight再訓練、関節可動域訓練。支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート。BCAA(分岐鎖アミノ酸)が筋蛋白合成を促進+MSMが結合組織の修復をサポート。術後回復、骨折治癒、CKD/肝疾患の筋肉量維持、競走馬・スポーツ犬の運動器サポートに ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意

予防

鳥における翼骨折の予防は適正体重・適切な栄養・適度な運動が3本柱。発達性疾患予防: 成長期の過剰カロリー回避、適切なカルシウム/リン比、過度な運動の回避。OA予防: 適正体重維持、関節サプリメント(グルコサミン・コンドロイチン・MSM)、低衝撃運動。骨折・外傷予防: 安全な飼育環境、リード散歩、滑床対策。代謝性骨疾患予防: 適切な栄養とUV-B(爬虫類・若齢動物)。

予後

単純骨折で適切な固定を行えば一般に予後良好。開放骨折や複合的な軟部組織損傷を伴う場合は予後要注意。

関連する薬品

💊 エンロフロキサシン 💊 メロキシカム 💊 ブプレノルフィン 💊 リドカイン

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