クリプトスポリジウム症
概要
免疫不全の鳥にクリプトスポリジウム原虫による腸炎・呼吸器疾患を引き起こす。
主な症状
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臨床徴候
鳥におけるクリプトスポリジウム症の臨床徴候は寄生虫種・寄生部位・寄生数により異なる。消化管寄生では下痢・嘔吐・体重減少・腹部膨満、外部寄生では掻痒・脱毛・皮膚炎、心血管寄生では咳・運動不耐性・腹水、血液寄生では貧血・発熱・元気消失を呈する。幼若・栄養不良個体では重症化しやすく、慢性経過では発育不良が顕著となる。
原因
鳥におけるクリプトスポリジウム症の原因: 免疫不全の鳥にクリプトスポリジウム原虫による腸炎・呼吸器疾患を引き起こす。
病態生理
クリプトスポリジウム症は鳥における寄生虫疾患である。寄生虫は経口摂取、経皮的侵入、またはベクター媒介伝播を通じて感染を確立する。抗原変異、免疫調節、細胞内隔離により宿主の免疫防御を回避しながら、宿主の栄養と資源を利用して増殖する。組織損傷は寄生虫の直接的な摂食、機械的破壊、有毒代謝副産物、宿主の炎症・免疫応答に起因する。重度の寄生虫感染は貧血、栄養失調、臓器機能障害、二次感染を引き起こしうる。
診断
慢性下痢・体重減少・呼吸器症状(気管クリプトスポリジウム症の場合)の臨床評価。糞便の特殊染色(ショ糖浮遊法後の抗酸染色)でCryptosporidiumオーシスト(4-6μm、赤色に染色)を検出。PCR検査で種同定(C. baileyi: 呼吸器型、C. meleagridis: 消化管型)。CBC(採血量≤体重の1%)でヘテロフィル変動を評価。気管洗浄液の検査で気管型を確認。鳥類のクリプトスポリジウム症は免疫抑制個体で重篤化し、特にC. baileyiによる気管感染が呼吸困難を引き起こす
治療
鳥類クリプトスポリジウム症(C. baileyi、C. galli等): 確立された治療なし。パロモマイシン 100 mg/kg PO q12h × 7-14日が試みられる。アジスロマイシン 40 mg/kg PO q24h × 10-14日も選択肢。免疫不全鳥(PBFD合併等)で重症化。隔離、環境消毒(5%アンモニア、過酢酸)。支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。
予防
クリプトスポリジウム症の予防には定期的な予防駆虫、環境衛生と糞便除去、新規動物の隔離・検査、ベクター防除、中間宿主や汚染環境への曝露回避が含まれる。
予後
クリプトスポリジウム症の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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