鳥スピロヘータ症
概要
ダニ媒介性のボレリア・アンセリナ感染症で、敗血症を引き起こす。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す鳥の他の疾患を確認できます
臨床徴候
鳥スピロヘータ症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
鳥における鳥類スピロヘータ症(ボレリア属)の原因: 軟ダニ媒介のボレリア・アンセリナによる急性敗血症と溶血性貧血。
病態生理
鳥スピロヘータ症はBorrelia anserina(スピロヘータ目)によるダニ媒介性の全身性感染症。ワクモ(Dermanyssus gallinae)やトリヒメダニ(Argas persicus)が媒介ベクター。スピロヘータが血液中で増殖→敗血症→肝脾腫→出血性素因→脳炎。臨床徴候:急性発熱、緑色下痢(胆汁色素による)、沈鬱、脚の麻痺、突然死。鶏、七面鳥、ガチョウ、アヒルに感受性があり、温暖な気候(ダニ活動期)に季節性の発生が見られる。日本では家きんよりも動物園鳥類での報告がある (Swayne DE. Diseases of Poultry, 14th ed, 2020)。
診断
急性沈鬱・発熱・チアノーゼ・緑色下痢の臨床評価。末梢血塗抹のギムザ染色で血中のBorrelia anserina(スピロヘータ)を検出。暗視野顕微鏡で運動性スピロヘータを確認。CBC(採血量≤体重の1%)でヘテロフィル変動・PCV低下(貧血)を確認。血液生化学でAST・LDH上昇(肝脾障害)を測定。剖検で脾腫・肝腫大を確認。鳥類のスピロヘータ症はダニ(Argas属)が媒介し、家禽群で急性死として集団発生する。血液塗抹での直接検出が最も迅速な診断法
治療
鳥における鳥類スピロヘータ症(ボレリア属)の治療には、可能であれば培養感受性試験に基づく標的抗菌薬療法が必要である。結果待ちの間は経験的広域抗菌薬を開始する。抗菌薬治療期間は感染の排除と耐性予防に十分な期間とする。膿瘍や壊死組織には外科的排膿またはデブリードマンが必要な場合がある。支持療法として輸液、鎮痛薬、抗炎症薬、栄養サポートを行う。
PRPR・自社製品(補助療法オプション)
予防
鳥類スピロヘータ症(ボレリア属)の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
鳥類スピロヘータ症(ボレリア属)の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
感染症の他の疾患(鳥)
VetDictで鳥の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。