鳥アデノウイルス性肝炎
概要
アデノウイルスによる急性肝壊死で、特に若齢オウム目やハトで重篤化する。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す鳥の他の疾患を確認できます
臨床徴候
鳥アデノウイルス性肝炎の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
鳥における鳥アデノウイルス性肝炎の原因: アデノウイルスによる急性肝壊死で、特に若齢オウム目やハトで重篤化する。
病態生理
アデノウイルスは呼吸器・消化器・肝の上皮で複製し、上皮壊死と炎症を起こす。免疫抑制個体で重症化しやすい。
診断
急性沈鬱・食欲廃絶・黄色尿酸塩(ビリベルジン尿)の臨床評価。血液生化学(採血量≤体重の1%)で肝酵素著増(AST・LDH・GGT)・胆汁酸上昇を確認。CBC でヘテロフィル変動・リンパ球減少を評価。腹部超音波で肝腫大・肝実質エコー変化を検出。PCR検査でAdenovirus DNAを検出。病理組織検査で肝細胞壊死・核内封入体(basophilic intranuclear inclusion body)を確認。鳥類のアデノウイルス性肝炎はオウム目の幼鳥で急性致死性であり、免疫抑制個体で重篤化する
治療
鳥における鳥アデノウイルス性肝炎: 特異的抗ウイルス療法は限定的。① 隔離・バリアナーシング(多くの鳥ウイルスは飛沫・羽毛屑から伝播)。② 支持療法: 保温28-30℃、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日(温乳酸リンゲル)、強制給餌(Emeraid Omnivore 20-30 mL/kg q4-6h)。③ 二次性細菌・真菌感染予防: エンロフロキサシン 10-15 mg/kg PO/IM q12h、イトラコナゾール 5-10 mg/kg PO q24h(アスペルギルス予防、長期使用は肝酵素モニタ)。④ ウイルス特異的: PBFD/ポリオーマ→組換えαインターフェロン 1-10万IU/kg SC q24h(限定的エビデンス)。⑤ 群管理: 新規導入鳥は最低30-45日検疫、PCR陰性確認後合流。支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。
予防
鳥アデノウイルス性肝炎の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
鳥アデノウイルス性肝炎の予後: 原因と重症度による。急性肝疾患は早期治療で回復可能。慢性肝疾患は長期管理で QOL 維持可能。肝不全は予後不良。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
感染症の他の疾患(鳥)
VetDictで鳥の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。