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インコ (Parakeet) 生殖器 緊急

卵塞

Egg Binding / 卵塞

概要

形成された卵を排出できない状態で、カルシウム欠乏、肥満、卵管機能障害が原因の緊急疾患。

主な症状

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臨床徴候

インコにおける卵詰まりの臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。

原因

低Ca血症(最重要因子)、肥満、初産鳥、過大卵、卵管感染、低温環境。セキセイインコ・文鳥・カナリアに好発。

病態生理

卵が総排泄腔から排出不能→卵管内での卵の停滞→腹部膨満・怒責・食欲廃絶。持続すると卵管破裂→卵黄性腹膜炎→敗血症。低Ca血症(卵殻形成のCa消費)が子宮筋の収縮力低下の一因。

診断

腹部触診で総排泄腔内の卵殻を確認し、いきみ・膨羽・脚の跛行を評価。X線撮影で卵の位置・サイズ・石灰化度・変形を確認。血液生化学でイオン化カルシウム・総Ca・リン・AST・CKを測定。CBC(有核RBC手動カウント)で白血球増多・脱水を評価。超音波で卵管内の卵・卵管壁肥厚・腹腔内遊離液を描出。鑑別として卵管炎・卵黄性腹膜炎・腹腔内腫瘤を除外。低カルシウム血症による平滑筋収縮不全が最も一般的な原因。

治療

セキセイインコの卵塞 — 繁殖活動中の雌の一般的な緊急疾患。特に初産鳥、肥満鳥、カルシウム不足のシード食鳥に多い。【即時安定化】: 温暖湿潤環境(30-32°C、湿度60-70%)— 温暖と加湿のみで多くの軽症例は4-6時間以内に解決。ハンドリングとストレスを最小化。【カルシウム療法(低Ca血症疑い時の第一選択 — 最多原因)】: グルコン酸カルシウム10%溶液50-100 mg/kg IMまたはSC(希釈)、または5-10 mg/kg IV心臓モニタリング下で5-10分かけて緩徐投与(徐脈=注入中止)。必要なら q6-8hで反復。Ca補正で子宮平滑筋の収縮力が回復することが多い。【オキシトシン】: プロスタグランジンE2ゲル(PGE2)を総排泄腔粘膜に塗布 — 平滑筋刺激の第一選択。オキシトシン3-5 IU/kg IM — Ca補正と十分な水和を確認した後のみ使用。Ca枯渇子宮へのオキシトシンは無秩序な収縮を引き起こし子宮破裂のリスク。最大2-3回 q30-60分。【用手抽出(4-6時間の内科管理不成功時)】: 卵穿刺(ovocentesis)— 麻酔下で18-22Gニードルにより総排泄腔経由で卵内容を吸引、その後殻を潰して断片を穏やかに除去。卵管/総排泄腔裂傷リスクのある指圧操作より推奨。卵が総排泄腔開口部に触知可能な場合のみ、潤滑剤(KYゼリー)で穏やかに指圧抽出。【外科】: 卵が異所性、卵管破裂、反復性卵塞ではイソフルラン麻酔下で卵管切開または卵管子宮摘出。【支持療法】: 加温SC輸液(LRSまたはNormosol-R)50-100 mL/kg/日、メロキシカム0.5-1 mg/kg PO/IM q12-24h、そ嚢チューブ給餌。【解消後】: デスロレリン4.7 mgインプラントSCで将来の排卵抑制。環境改善(暗期10-12時間、巣箱・鏡の除去)。長期的にカルシウム・ビタミンD3補充。再発モニタリング。参考: Joyner KL (1994) Avian Medicine: Principles and Application; Bowles HL (2002) Vet Clin North Am Exot Anim Pract.

予防

繁殖鳥のCa補充(カトルボーン・ミネラルブロック)。適切な温度管理。過剰産卵の制御(日照時間短縮・巣箱除去)。

予後

卵塞の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。

関連する薬品

💊 メロキシカム 💊 イソフルラン 💊 オキシトシン 💊 デスロレリン 💊 グルコン酸カルシウム

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