関節炎
概要
感染、痛風、加齢性変性による関節の炎症で、疼痛と運動障害を引き起こす。
主な症状
原因
加齢に伴う組織の進行性変性と修復能力の低下が基本的な病態基盤である。軟骨・椎間板・神経組織などの再生能力が限られた組織で特に顕著に進行する。遺伝的素因、過体重による慢性的な機械的負荷、反復性微小外傷、血管障害による栄養供給低下、慢性炎症が変性過程を加速させる。経過は進行性かつ不可逆的であることが多い。
病態生理
変性疾患の病態生理は組織の慢性的な構造的・機能的劣化である。関節軟骨では機械的負荷によるコラーゲン線維の断裂とプロテオグリカンの喪失が進行し、軟骨下骨のリモデリングと骨棘形成が続発する。マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)と炎症性サイトカイン(IL-1β、TNF-α)が分解を促進する。神経変性では異常タンパク質の蓄積��酸化ストレス、ミトコンドリア機能障害が神経細胞死を引き起こす。
治療
レントゲンと関節穿刺細胞診/培養で原因特定。【感染性関節炎(ブドウ球菌、大腸菌)】: C&Sに基づく広域抗菌薬—エンロフロキサシン15 mg/kg PO/IM q12hまたはアモキシシリン・クラブラン酸125 mg/kg PO q12h×14-21日間; 化膿性関節には麻酔下で関節洗浄。【痛風性関節炎】: 関節痛風の治療参照—アロプリノール10-30 mg/kg PO q12h。【変性性/変形性関節症】: メロキシカム0.5-1 mg/kg PO q12-24h(主要鎮痛/抗炎症薬)。トラマドール5-10 mg/kg PO q8-12hで追加疼痛管理。ガバペンチン10-15 mg/kg PO q8-12hで神経障害性疼痛。環境改善が不可欠: 多径パッド付き止まり木、低位置止まり木、重症例にはフラットプラットフォーム止まり木。オメガ3脂肪酸の抗炎症効果。関節負荷軽減のための体重管理。穏やかな関節可動域運動の理学療法。コルチコステロイドは避ける(免疫抑制リスク)。レントゲンで進行をq3-6ヶ月モニタリング。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+SOD+VitE+システイン): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意
予防
適正体重の維持が最も重要な予防因子であり、過体重による関節・脊椎への慢性的負荷を回避する。適度な低衝撃運動による筋力維持、関節サプリメント(グルコサミン・コンドロイチン・オメガ3脂肪酸)の早期導入、滑りやすい床面の回避が推奨される。大型犬では成長期の過剰な栄養摂取と運動負荷の制限が骨関節疾患の予防に重要である。
予後
疾患の重症度、治療開始の早さ、治療反応により異なる。早期の適切な治療介入で一般に予後改善。
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