ストレス性下痢(ハムスター)
概要
ハムスターにおける行動性の消化器系疾患。ストレス性下痢は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示すハムスターの他の疾患を確認できます
臨床徴候
嘔吐、下痢、食欲不振、体重減少、腹痛・腹部膨満、脱水、黒色便・血便、しぶり、便性状の変化。
原因
ハムスターにおける行動性の消化器系疾患。ストレス性下痢は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
病態生理
ハムスターにおける行動性の消化器系疾患。ストレス性下痢は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
診断
ストレス性下痢(ハムスター)の診断は臨床徴候、詳細な病歴、身体検査に基づく。推奨される検査: 糞便検査 (Fecal Examination), 血液生化学検査 (Blood Chemistry Panel), 腹部X線検査 (Abdominal Radiography), 腹部超音波検査 (Abdominal Ultrasonography)。ハムスターにおける類似の臨床徴候を呈する他疾患との鑑別が必要である。
治療
ストレス性下痢。環境変化・過密飼育・温度急変などストレス因子による腸内細菌叢破綻。ウェットテイル(proliferative ileitis — Lawsonia intracellularis)との鑑別が最重要。臨床像: 軟便-水様便(肛門周囲の湿潤 — ただしウェットテイルほど重症でない)。 食欲は保たれることが多い。脱水は軽度。鑑別診断: ウェットテイル: 若齢(3-8週齢)、重度水様下痢、急速脱水、高致死率。 Clostridium系: 抗生物質投与後(ペニシリン/セファロスポリン経口 → 致死的菌交代)。 寄生虫: Giardia、Spironucleus(トリコモナス類似の鞭毛虫)。 食事性: 生野菜の過剰摂取、急激な食事変更。治療: ストレス因子の除去(最優先): 適切な温度(20-24℃)、単独飼育、静かな環境。 輸液: 生理食塩水/乳酸リンゲル10 mL/kg SC q8-12h(脱水補正)。 プロバイオティクス: 齧歯類用乳酸菌製剤(ビオフェルミン粉末少量 混餌)。 整腸: カオリン-ペクチン懸濁液 1-2 mL/kg PO q8h。 感染併発時: メトロニダゾール20 mg/kg PO q12h × 5-7日(Giardia/嫌気性菌カバー)。 — エンロフロキサシン5-10 mg/kg PO/SC q12h(細菌性下痢疑い)。 ペニシリン系・セファロスポリン系・リンコマイシン系・エリスロマイシン経口は禁忌。食事: 高繊維ペレット(ティモシー主体)、生野菜一時中止、チモシー乾草の自由摂取。予後: 良好(ストレス除去 + 対症療法で数日以内に改善)。ウェットテイルは予後不良。
PRPR・自社製品(補助療法オプション)
予防
ハムスターにおけるストレス性下痢の予防は栄養管理と環境管理が中心。バランスの取れた高品質食、急激な食事変更回避、食物アレルゲンの特定と除去食。草食動物(ウサギ・モルモット・チンチラ・デグー): 高繊維チモシー乾草を給与量の80%以上、ペレット過剰摂取回避、新鮮野菜の段階的導入。異物誤食予防(玩具・包装材・植物の管理)。定期的駆虫、ストレス管理、適切なワクチネーション。
予後
ハムスターにおけるストレス性下痢の予後は原因病態・脱水と電解質異常の程度・治療開始時期により異なる。早期診断と病態に応じた適切な治療・モニタリングにより多くの症例で良好な経過が期待できるが、進行例・合併症を伴う例では予後が悪化しうる。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
消化器の他の疾患(ハムスター)
VetDictでハムスターの鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。