播種性特発性筋膜炎(DIM)
概要
フェレットにおける自己免疫性の筋骨格系疾患。播種性特発性筋膜炎は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
主な症状
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臨床徴候
フェレットにおける播種性特発性筋膜炎の臨床徴候は欠乏または過剰の栄養素により特異的パターンを示す。カルシウム不足: 骨軟化・病的骨折・痙攣・成長不良。ビタミンA不足: 眼疾患・皮膚角化異常・夜盲・繁殖障害。ビタミンC不足(モルモット): 関節腫脹・出血傾向・歯周病・成長不良。タンパク質-エネルギー欠乏: 削痩・筋萎縮・低アルブミン血症・浮腫。ビタミンD/UV-B不足(爬虫類): 代謝性骨疾患・骨軟化。
原因
原因不明。免疫介在性または感染性が疑われるが確定されていない。約18ヶ月齢未満の若齢フェレットに好発。
病態生理
原因不明の全身性筋膜・筋肉の炎症→発熱・食欲不振・全身の疼痛→急速に進行→多臓器不全。フェレットに特異的な疾患。若齢フェレットに多い。
診断
血液検査でCK・AST上昇(筋障害マーカー)・白血球増多を確認。筋生検で特徴的な化膿性肉芽腫性筋膜炎を病理学的に確認。全身X線で軟部組織の腫脹を評価。腹部超音波で内臓浸潤の有無を確認。ESR上昇・低アルブミン血症を評価。DIMはフェレット特有の疾患で、原因不明の全身性炎症性筋膜炎。発熱・食欲低下・筋肉の腫脹と疼痛が特徴で、免疫抑制療法(プレドニゾロン)に反応する場合がある。
治療
【フェレットにおける播種性特発性筋膜炎(フェレット)】 播種性特発性筋膜炎(フェレット)は培養感受性試験を診療指針とし、empiricalにはエンロフロキサシン 5-15 mg/kg PO/IM q12-24h またはアモキシシリン・クラブラン酸 12.5-25 mg/kg PO q12h(小型哺乳類除く)を開始。 膿瘍形成例は外科的切開・排膿・洗浄(生食または0.05%クロルヘキシジン)が抗菌薬単独より治癒率高い。 発熱・全身症状時は炎症マーカー(SAA、CRP)と血液培養。 再発リスクの高い症例ではバイオフィルム形成菌(Pseudomonas, Staphylococcus pseudintermedius MRSP)を疑い、長期抗菌薬を6-8週継続。 具体的な薬剤目安: Prednisolone 2 mg/kg PO、meloxicam 0.1-0.2 mg/kg。 支持療法(小型哺乳類): 等張輸液 80-100 mL/kg/日 SC/IV、保温(26-28℃)、シリンジ給餌(Critical Care/Recovery 50-90 mL/kg/日を3-4回分割)、メロキシカム 0.5-1.0 mg/kg PO q12-24h で疼痛・炎症管理。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によってはフェレットの専門医紹介を考慮する。
予防
確実な予防法はない。高用量プレドニゾロン+支持療法。予後は不良〜慎重。
予後
フェレットにおける播種性特発性筋膜炎の多くは原因栄養素不均衡の是正により良好予後。早期に適切な食事矯正とサプリメント補充開始で多くの臨床症状は可逆的。急性ビタミンC欠乏(モルモット壊血病)は補給開始後24-48時間で臨床改善開始。代謝性骨疾患(MBD): 早期介入で進行抑制可能だが、骨格異常の完全回復は困難。重度の慢性栄養失調による発達異常・臓器障害は不可逆的な場合あり。飼育者教育による再発防止が長期予後の鍵。
関連する薬品
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