パスツレラ感染症
概要
Pasteurella multocidaの感染による呼吸器疾患、膿瘍、または敗血症です。
主な症状
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臨床徴候
チンチラにおけるパスツレラ感染症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
チンチラにおけるパスツレラ感染症の原因: Pasteurella multocidaの感染による呼吸器疾患、膿瘍、または敗血症です。
病態生理
チンチラのパスツレラ感染症はPasteurella multocidaによる呼吸器〜全身性感染。ウサギやモルモットからの種間伝播がリスク因子(異種同居飼育)。臨床型:(1) 上部気道感染(くしゃみ、鼻汁、結膜炎)、(2) 気管支肺炎(呼吸困難、チアノーゼ)、(3) 中耳炎→内耳炎(斜頸)、(4) 皮下膿瘍、(5) 敗血症。チンチラの鼻腔は狭く、副鼻腔炎が慢性化しやすい。ストレス(温度上昇、過密、不衛生)が発症の引き金 (Donnelly TM & Doss GA. Vet Clin Exot Anim 2016;19:519-554)。
診断
鼻汁・眼脂・膿瘍からの細菌培養でPasteurella multocida等を同定。感受性試験で適切な抗菌薬を選択。チンチラのパスツレラ感染は上部呼吸器(鼻汁・くしゃみ)・膿瘍・敗血症として発現。CBC(白血球増多・ヘテロフィル増加)で全身性感染の程度を評価。X線で肺炎・膿胸を確認。膿瘍がある場合はFNA細胞診。ウサギ等の他種との接触歴を聴取(パスツレラの伝播リスク)。血液生化学で臓器障害を評価
治療
チンチラにおけるパスツレラ症 (Pasteurella multocida): ① 第一選択: エンロフロキサシン 5-15 mg/kg PO/SC q12-24h × 14-30日(ウサギの慢性例は3ヶ月以上)、ペニシリン G 40,000-60,000 IU/kg SC q24h(ウサギは経口β-ラクタム禁忌、SC/IMのみ)、トリメトプリム・スルファ 15-30 mg/kg PO q12h。② 鼻腔・上気道炎(snuffles): ネブライザー(生食 + ゲンタマイシン 50 mg/4 mL)q8-12h。③ 皮下膿瘍は外科的切開・除去(マルセイン化)が再発予防に重要—単純な切開排膿は不十分。④ 中耳・内耳炎: 全身抗菌薬 + 鼓室洗浄、ステロイド使用は議論あり(短期低用量のみ)。⑤ 慢性キャリア・群飼育: 感染個体の隔離、新規導入時の鼻腔培養スクリーニング。支持療法(小型哺乳類): 等張輸液 80-100 mL/kg/日 SC/IV、保温(26-28℃)、シリンジ給餌(Critical Care/Recovery 50-90 mL/kg/日を3-4回分割)、メロキシカム 0.5-1.0 mg/kg PO q12-24h で疼痛・炎症管理。 フィプロニル禁忌(致死性)。経口β-ラクタムは禁忌。
予防
パスツレラ感染症の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
パスツレラ感染症の予後: 適切な抗菌薬療法で多くが治癒可能。慢性・深在性感染は長期治療が必要。敗血症は予後要注意。
関連する薬品
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