肝リピドーシス(重症型)
概要
長期の食欲不振や高脂肪食による肝臓の重度の脂肪浸潤で、肝不全を引き起こす可能性があります。
主な症状
原因
必須栄養素の欠乏または過剰摂取が原因であり、不適切な食事組成、吸収障害、代謝異常、需要増大(成長期・妊娠期・泌乳期)が関与する。ビタミン・ミネラル・必須アミノ酸・必須脂肪酸の不均衡は骨格発育異常、免疫機能低下、皮膚疾患、神経障害など多彩な臨床症状を引き起こす。種特異的な栄養要求量の無視が主因となる。
病態生理
栄養性疾患の病態生理は必須栄養素の不足による生化学的経路の障害に基づく。カルシウム/リン不均衡では二次性副甲状腺機能亢進症により骨吸収が促進され、骨軟化・病的骨折が生じる。ビタミン欠乏は各ビタミンが関与する酵素反応の障害をもたらし、特異的な臨床症候群を引き起こす。タンパク質-エネルギー栄養障害では異化亢進、免疫機能低下、創傷治癒遅延が生じる。
治療
積極的な栄養サポートが治療の要 — 肝リピドーシスのチンチラは強制給餌なしでは死亡する。草食動物用クリティカルケアでシリンジ給餌: 10-15mL q4-6hから開始、耐容に応じて15-20mL q4hまで漸増。チモシー自由摂取(主要繊維源)。肝保護: SAMe 20-40mg/kg PO q24h、ウルソジオール 10-15mg/kg PO q24h。L-カルニチン 50-100mg/kg PO q24h(肝脂肪酸酸化促進)。輸液: 加温乳酸リンゲル液 10-15mL/kg SC q8-12h(低血糖時は2.5%デキストロース添加)。悪心時の制吐: マロピタント 1mg/kg SC q24h。疼痛管理: ブプレノルフィン 0.03-0.05mg/kg SC q8-12h(肝障害時はメロキシカム回避)。肝酵素(ALT、ALP、GGT、ビリルビン)、血糖、アルブミンをq2-3日モニタリング。消化管うっ滞併発時: シサプリド 0.5mg/kg PO q8-12h。環境温度15-21℃。食欲廃絶の基礎原因の特定と治療(歯科疾患、消化管うっ滞、ストレス)。回復には4-8週間の一貫した栄養サポートが必要な場合がある。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+SOD+VitE+システイン): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート • NMNミトコンドリアアシスト (NMN+α-リポ酸+システイン+プロバイオティクス): 細胞エネルギー代謝・サーチュイン活性化・抗老化 • カミデミルク (消化吸収しやすい流動性栄養): 食欲不振・クリティカルケア・経管栄養 ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意 ※カミデミルク: 完全腸閉塞は禁忌; 重症膵炎は低脂肪配合
予防
種特異的な栄養要求量に基づいた適切な食事の提供が最も基本的な予防策である。商業用総合栄養食の使用、手作り食の場合は獣医栄養学専門医による栄養設計、成長期・妊娠期・高齢期に応じた栄養調整が必要である。特定の種(モルモットのビタミンC、草食動物の繊維質)の固有な栄養要求を理解し、サプリメントで補完することが重要である。
予後
予後は早期・積極的な栄養サポートにより要注意〜やや良好。強制給餌なしでは予後は絶望的。回復には数週間の一貫した管理が必要。歯科疾患の併発や進行した肝線維化は予後を悪化させる。
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