便秘(慢性)
概要
脱水、低繊維食、消化管運動障害による慢性便秘。
主な症状
原因
チンチラにおける便秘(慢性)の原因: 脱水、低繊維食、消化管運動障害による慢性便秘。
病態生理
便秘(慢性)はチンチラにおける栄養障害である。特定の栄養素の不十分な摂取、吸収不良、または過剰摂取により生じる。欠乏状態では、影響を受けた栄養素を補因子または基質として必要とする生化学的経路が障害され、細胞機能障害を引き起こす。過剰状態では組織への蓄積や栄養素間相互作用の障害により毒性が生じる。種特異的な食事要求により、適切な栄養管理が予防に不可欠である。
治療
便秘(慢性)の治療: まず基礎疾患の対処 — 腹部X線でGI閉塞を除外(異物、盲腸嵌入、腸重積)。食餌改善が第一: チモシー牧草を食餌の80%以上に増量(無制限給与)、ペレットは1日大さじ1-2杯に減量、おやつ(ドライフルーツ、種子、ナッツ)を排除。水分補給: 脱水時はSC輸液(乳酸リンガーまたは0.9% NaCl)10-20 mL/kg q12h。経口水分補給: シリンジで水10-20 mL q8h。GI運動促進: メトクロプラミド0.5 mg/kg PO/SC q8-12hまたはシサプリド0.5 mg/kg PO q8-12h。1日2-3回の愛護的腹部マッサージで蠕動刺激。嵌入が疑われる場合: ラクツロース0.5-1 mL/kg PO q12h(浸透圧性緩下剤)。鉱物油の経口投与はチンチラに絶対禁忌(誤嚥性肺炎リスク)。疼痛管理: 腹部不快感がある場合メロキシカム0.2-0.5 mg/kg PO/SC q24h。強制給餌: クリティカルケア(Oxbow)50-80 mL/kg/日をq6-8hに分割シリンジ投与。ケージ外の運動(監視下、チンチラプルーフエリア)でGI蠕動刺激。糞便量を毎日モニタリング — 正常チンチラは1日200個以上の乾燥した丸い糞を産生。治療にもかかわらず24時間以上排便なしの場合は閉塞を再評価。不必要な経口抗菌薬投与は絶対禁忌(致死性ディスバイオシスリスク)。参考文献: Mans & Donnelly (2020). [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関 ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌
予防
便秘(慢性)の予防には全ての栄養要求を満たす種に適した食事設計、単一食品のみの食事の回避、獣医師との定期的な食事内容の見直し、必要時の適切なサプリメンテーション、種固有の栄養ニーズに関する知識が必要である。
予後
便秘(慢性)の予後: 急性消化器疾患は多くが治療に良好に反応。閉塞性疾患は早期外科介入で予後良好。慢性疾患は食事管理で長期管理可能。
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