尾脂腺閉塞
概要
尾脂腺管の閉塞による腺腫大と羽毛状態の悪化。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す鳥の他の疾患を確認できます
臨床徴候
鳥における尾脂腺閉塞の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
鳥における尾脂腺閉塞の原因: 尾脂腺管の閉塞による腺腫大と羽毛状態の悪化。
病態生理
尾脂腺閉塞は鳥における消化器疾患である。粘膜の完全性、運動性、分泌機能、またはマイクロバイオームバランスの障害を伴う。炎症により上皮バリアが損傷し、吸収不良、体液喪失、細菌トランスロケーションの可能性がある。運動障害(低運動性/うっ滞または亢進)により通過時間と消化効率が変化する。後腸発酵動物では盲腸/結腸フローラの破壊が致死的ディスバイオーシスと腸管毒素症を引き起こしうる。
診断
尾脂腺(uropygial gland)の腫脹・硬結(非疼痛性・非炎症性)を身体検査で確認。導管開口部の閉塞を視診で確認。圧迫で分泌物(蝋様・粘稠)の排出を試みる。FNA細胞診で腺分泌物・炎症細胞の有無を評価。CBC(採血量≤体重の1%)で二次感染を確認。膿瘍・腫瘍との鑑別。鳥類の尾脂腺閉塞は導管の角化栓・感染による導管狭窄が原因で、温罨法・導管マッサージで分泌物排出を促す。慢性閉塞では外科的導管拡張・腺摘出を検討する
治療
鳥における尾脂腺閉塞の治療: 温罨法(温めた湿布を腺部に数分間当てる)で分泌物の軟化と排出を促進。愛護的な圧迫で閉塞物を排出。膿瘍形成がある場合は切開排膿+エンロフロキサシン15mg/kg PO/IM q12h。腺組織の壊死・腫瘍化が疑われる場合は外科的切除+病理組織検査。疼痛管理: メロキシカム0.5-1mg/kg PO/IM q12-24h。保温28-30℃。ビタミンA欠乏が基礎にある場合はビタミンA補給で上皮の正常化を促進。水浴びの機会を提供し腺の自然な機能を維持。羽毛状態の回復を定期的に観察。
予防
尾脂腺閉塞の予防: 定期的な健康診断。適切な栄養管理。ストレスの軽減。清潔な飼育環境の維持。異常の早期発見・早期受診。
予後
尾脂腺閉塞の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
その他の他の疾患(鳥)
VetDictで鳥の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。