黄色腫
概要
高脂血症に関連した皮下の黄色い脂質沈着腫瘤。
主な症状
原因
外力(落下、衝突、圧迫、咬傷、鋭利物による切創)による組織の物理的損傷が直接的原因である。不適切な飼育環境(狭小・過度に高い構造物、鋭利な突起物、滑りやすい床面)、他動物との闘争、不注意な取り扱い、逃走時の事故が受傷の主要な状況として挙げられる。幼若動物や骨密度低下状態の個体では損傷が重症化しやすい。
病態生理
外傷の病態生理は機械的エネルギーによる直接的な組織破壊から始まる。血管損傷により出血と血腫が形成され、組織虚血が進行する。損傷組織からDAMPs(損傷関連分子パターン)が放出され、自然免疫系を活性化して急性炎症反応を惹起する。重度の外傷では全身性炎症反応(SIRS)、凝固障害(外傷性凝固障害)、虚血再灌流障害が多臓器不���の引き金となる。
治療
黄色腫の治療: 食事改善が基本 — 低脂肪ペレット食への転換、高脂肪種子(ヒマワリ、サフラワー、ピーナッツ)の除去。オメガ3脂肪酸(亜麻仁油)の補給で脂質プロファイルを改善。大型・閉塞性・潰瘍化した黄色腫は外科的切除 — ラジオサージェリーまたはCO2レーザーで出血を最小限に。病理組織検査で診断確認と腫瘍の除外。術後メロキシカム0.5-1mg/kg PO q12h。体重管理: 運動と飛行を促進。治療中は月1回コレステロール・中性脂肪を測定、基準値から30%以上の低下を目標。脂質異常に寄与する甲状腺機能低下症の除外のため甲状腺パネルを確認。運動の補助: 大きなケージ、ケージ外飛行時間。食事改善のみで3-6ヶ月かけて多くの黄色腫は退縮する。
予防
安全な飼育環境の整備が最も基本的な予防策である。屋外アクセスの管理(リード使用・フェンス設置)、交通事故防止のための放し飼い制限、高所からの落下防止、他の動物との不適切な接触回避が含まれる。適切な運動管理により過度の負荷による損傷を予防する。環境エンリッチメントによるストレス関連行動(自傷・逃走)の軽減も重要な予防因子である。
予後
疾患の重症度、治療開始の早さ、治療反応により異なる。早期の適切な治療介入で一般に予後改善。
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