フレンチモルト
概要
若齢セキセイインコのポリオーマウイルス関連羽毛障害で、風切羽・尾羽の脱落を引き起こす。
主な症状
原因
病原体(細菌・ウイルス・真菌・原虫)の感染が直接的な原因であり、宿主の免疫力低下、過密飼育、不衛生な環境、慢性的ストレス、栄養不良、併発疾患が感染リスクを著しく増大させる。病原体の毒力と宿主の免疫応答のバランスが発症と重症度を決定する。若齢・老齢個体や免疫抑制状態では感染が重篤化しやすい傾向にある。
病態生理
病原体が宿主の防御機構を突破して組織に定着すると感染が成立する。病原体の毒素産生、組織侵入、細胞内寄生により直接的な組織障害が生じる。同時に宿主の免疫応答(炎症反���・補体活性化・サイトカインカスケード)が活性化されるが、過剰な免疫応答自体が組織損傷の原因となる場合がある。全身性炎症反応症候群(SIRS)から敗血症性ショック・多臓器不全への進行が最も危険な病態である。
治療
フレンチモルト(セキセイインコ雛病)の治療: 鳥ポリオーマウイルスに対する特異的抗ウイルス薬はない。支持療法が主体: 保温28-30℃、脱水には温乳酸リンゲルSC 50-100mL/kg/日。自力採食できない雛には鳥用ハンドフィーディングフォーミュラで素嚢給餌。ビタミンA 20,000IU/kg IM単回投与で免疫機能を支持。二次的細菌感染にはエンロフロキサシン10-15mg/kg PO/IM q12h。カンジダ症の合併にはナイスタチン300,000IU/kg PO q8h。罹患鳥を健康な群れから隔離。セキセイインコ用ポリオーマウイルスワクチン(不活化ワクチン、4-5週齢から2回接種)が利用可能。生存した鳥は次の換羽で正常な羽毛が再生することが多い。二次感染と体重減少をモニタリング。
予防
適切なワクチネーションプログラムの実施、衛生的な飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間の設定が基本的予防策である。過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力の維持、ストレス軽減も重要である。感染動物との接触を避け、汚染された器具や環境の消毒を徹底する。定期的な健康診断による早期発見と早期治療が蔓延防止に不可欠である。
予後
疾患の重症度、治療開始の早さ、治療反応により異なる。早期の適切な治療介入で一般に予後改善。
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