フレンチモルト
概要
若齢セキセイインコのポリオーマウイルス関連羽毛障害で、風切羽・尾羽の脱落を引き起こす。
主な症状
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原因
鳥におけるフレンチモルトの原因は特定の細菌病原体の感染である。病原性細菌が体内に侵入(経口・経皮・経気道・媒介動物)し、増殖・毒素産生・組織浸潤により疾患を引き起こす。宿主免疫抑制(ストレス・栄養不良・併発疾患)、抗菌薬の不適切使用による菌叢異常、汚染環境への持続的曝露、咬傷・外傷からの侵入が主要リスク。近年の薬剤耐性菌(MRSP・ESBL産生菌)の出現が治療上の課題となっている。(鳥類は気嚢システムを持ち、ストレスで急変する)
病態生理
フレンチモルト(French Moult)はAvian Polyomavirus(APV/BFDv)によるセキセイインコ幼鳥の飛翔羽・尾羽の脱落/発育不全。APVが羽毛濾胞上皮に感染→飛翔羽(風切羽)と尾羽の異常発育→羽軸が脆弱で容易に折れるか、完全に生えない。体羽(contour feather)は通常影響を受けない点がPBFDとの鑑別点。PBFDは全羽毛に異常が及ぶが、French Moultは飛翔羽・尾羽に限局。セキセイインコの繁殖施設で巣内感染(垂直+水平)により集団発生する (Ritchie BW. Avian Viruses: Function and Control, 1995)。
治療
フレンチモルト(セキセイインコ雛病)の治療: 鳥ポリオーマウイルスに対する特異的抗ウイルス薬はない。支持療法が主体: 保温28-30℃、脱水には温乳酸リンゲルSC 50-100mL/kg/日。自力採食できない雛には鳥用ハンドフィーディングフォーミュラで素嚢給餌。ビタミンA 20,000IU/kg IM単回投与で免疫機能を支持。二次的細菌感染にはエンロフロキサシン10-15mg/kg PO/IM q12h。カンジダ症の合併にはナイスタチン300,000IU/kg PO q8h。罹患鳥を健康な群れから隔離。セキセイインコ用ポリオーマウイルスワクチン(不活化ワクチン、4-5週齢から2回接種)が利用可能。生存した鳥は次の換羽で正常な羽毛が再生することが多い。二次感染と体重減少をモニタリング。
予防
鳥におけるフレンチモルトの予防は適切なワクチネーションプログラムの実施が中核である(利用可能な場合)。衛生的飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間設定(最低14日、感染症によっては60日以上)、過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力維持、ストレス軽減が重要。感染動物との接触回避、汚染器具・環境の消毒(次亜塩素酸・アルコール系・第四級アンモニウム製剤を病原体に応じて選択)を徹底する。定期的健康診断による早期発見と治療が蔓延防止に寄与する。
予後
疾患の重症度、治療開始の早さ、治療反応により異なる。早期の適切な治療介入で一般に予後改善。
関連する薬品
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