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💊 エドロフォニウム(テンシロン)

Edrophonium / エドロフォニウム(テンシロン)

作用機序

超短時間作用型の可逆的アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(静注後1分未満で発現、持続1-2分)。シナプス内アセチルコリンの一過性上昇が重症筋無力症の受容体不足を一時的に代償し、目に見える短時間の筋力回復を生じる — これがテンシロン診断試験の原理。作用が短すぎるため治療には用いず、治療はピリドスチグミンで行う。

Ultra-short-acting reversible acetylcholinesterase inhibitor (onset <1 min, duration 1-2 min after IV). The transient rise in synaptic acetylcholine briefly overcomes the receptor deficit of myasthenia gravis, producing a visible but fleeting return of muscle strength — the basis of the Tensilon diagnostic test. Too short-acting for therapy; treatment uses pyridostigmine.

動物種別 投与量

動物種安全性用量備考

Dog
✓ 可 重症筋無力症疑いのテンシロン試験: 0.1-0.2 mg/kg IV(小型犬は低用量側から)。1-2分間の劇的な歩様・筋力改善はMGを支持する(Shelton; Plumb's 10th ed)。反応は動画で記録する。確定診断はあくまで抗AChR抗体価 — 陰性でもMGは除外できず(限局型・慢性例で偽陰性)、他の神経筋疾患でも稀に一過性改善が起こりうる。 投与前にアトロピン(0.02-0.04 mg/kg)を必ず準備 — 徐脈・流涎・呼吸困難・虚脱(コリン作動性クリーゼ)は直ちにアトロピンで拮抗する。一部市場では入手性が限られる(先発テンシロンは販売中止)— 入手不能時はネオスチグミン反応試験(0.02-0.04 mg/kg IM)が文献上の代替。

Cat
✓ 可 0.25-0.5 mg/頭(総量)IV(本辞書の筋無力症クリーゼプロトコル参照)— 猫はコリン作動性副作用が出やすいため、mg/kg計算ではなく低い固定総量で行う。頸部腹側屈曲・歩様の一過性改善はMGを支持。確定は抗AChR抗体価で行う。 試験前にアトロピンを準備。SLUDGE症状(流涎・流涙・排尿・排便・消化管痙攣・嘔吐)や徐脈が出たら直ちにアトロピン。
フェレット
Ferret
✓ 可 重症筋無力症疑い: 0.1-0.2 mg/kg IV で一過性の筋力改善があれば診断を支持(本辞書のフェレットMGエントリ; Quesenberry & Carpenter 4th ed — フェレットのMGは稀だが報告がある)。

禁忌・注意

🚫 尿路・消化管の機械的閉塞(閉塞に対するコリン作動性刺激)。喘息・気管支攣縮素因(気管支収縮)。有機リン・カーバメート中毒には使用しない。本剤は診断専用 — 作用持続1-2分のため維持療法には無意味かつ危険であり、慢性治療はピリドスチグミンで行う。

薬物相互作用

併用薬影響
Atropine拮抗薬かつレスキュー — テンシロン試験では必ず準備しておく
Succinylcholine (depolarizing NMBA)脱分極性遮断の延長(AChE阻害によりサクシニルコリン分解が遅延)
Pyridostigmine / neostigmineコリン作動性作用の相加 — 既に抗コリンエステラーゼ治療中の患者への試験はクリーゼリスクを高め、判定も困難にする

この薬が使われる疾患

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※ 本ページの用量・相互作用情報は獣医学的参考資料であり、処方の代替ではありません。投与前に必ず原典(Plumb's Veterinary Drug Handbook 等)および添付文書で再確認し、獣医師の判断のもとで使用してください。
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