鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)
概要
肝臓への病的鉄沈着による肝不全を伴うヘモクロマトーシス。飼育下フクロモモンガに多いです。
主な症状
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臨床徴候
フクロモモンガにおける鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)の臨床徴候は欠乏または過剰の栄養素により特異的パターンを示す。カルシウム不足: 骨軟化・病的骨折・痙攣・成長不良。ビタミンA不足: 眼疾患・皮膚角化異常・夜盲・繁殖障害。ビタミンC不足(モルモット): 関節腫脹・出血傾向・歯周病・成長不良。タンパク質-エネルギー欠乏: 削痩・筋萎縮・低アルブミン血症・浮腫。ビタミンD/UV-B不足(爬虫類): 代謝性骨疾患・骨軟化。
原因
フクロモモンガにおける鉄蓄積症(肝臓型)の原因: 肝臓への病的鉄沈着による肝不全を伴うヘモクロマトーシス。飼育下フクロモモンガに多いです。
病態生理
鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)はフクロモモンガにおける代謝・内分泌疾患である。基礎病態はホルモンのフィードバックループ、酵素活性、または基質代謝の調節障害を伴う。循環ホルモン、電解質、代謝中間体のバランス異常が複数の臓器系にわたる細胞機能に影響を及ぼす。代償機構が一時的に恒常性を維持するが、最終的に代償不全に陥り、進行性の臨床的悪化と多臓器への影響を引き起こす。
診断
血液生化学で肝酵素上昇(ALT・AST)・フェリチン上昇・血清鉄上昇・TIBC低下を確認。トランスフェリン飽和度の上昇が鉄過剰を示唆。腹部超音波で肝実質のエコー輝度変化・肝腫大を評価。肝生検の病理組織検査でベルリンブルー染色によるヘモジデリン沈着を確認し確定診断。CBC・凝固検査で肝機能障害の程度を評価。心エコーで心筋鉄沈着による心機能障害を検索。食餌歴の詳細聴取(鉄含有量の高い食材の過剰摂取)。フクロモモンガは有袋類として鉄蓄積症の好発種であることを考慮
治療
フクロモモンガ鉄蓄積症: ① エキゾチック小型哺乳類でも報告(特にハムスター・チンチラ・ハリネズミ)—高鉄食・遺伝的素因で発症。肝不全、嗜眠、被毛不良。② 確定: 肝生検(プルシアンブルー鉄染色)、血清フェリチン、肝酵素、超音波。③ 瀉血: サイズによっては困難—代替的にデフェロキサミン 100 mg/kg IM q24h × 5-7日。④ 食事改善: 低鉄ペレット、緑葉野菜・赤身肉制限、VitC含有サプリ制限。⑤ 肝保護: SAMe 20 mg/kg PO q24h、シリマリン 10-15 mg/kg PO q12-24h。支持療法(小型哺乳類): 等張輸液 80-100 mL/kg/日 SC/IV、保温(26-28℃)、シリンジ給餌(Critical Care/Recovery 50-90 mL/kg/日を3-4回分割)、メロキシカム 0.5-1.0 mg/kg PO q12-24h で疼痛・炎症管理。
予防
鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)の予防には適切な食事設計、血液検査を含む定期的な健康モニタリング、健康体重の維持、過剰なおやつや不適切な食事の回避、無症候性変化の早期発見時の迅速な介入が含まれる。
予後
鉄蓄積症(肝臓型)の予後: 原因と重症度による。急性肝疾患は早期治療で回復可能。慢性肝疾患は長期管理で QOL 維持可能。肝不全は予後不良。
関連する薬品
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