パスツレラ症
概要
猫の咬傷からのパスツレラ・ムルトシダ感染。
主な症状
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臨床徴候
オウムにおけるパスツレラ症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
オウムにおけるパスツレラ症の原因: 猫の咬傷からのパスツレラ・ムルトシダ感染。
病態生理
P. multocida は咬傷部で急速に増殖して蜂窩織炎・膿瘍を、呼吸器では鼻炎・肺炎を起こす。内毒素と莢膜が病原性に関与し、免疫低下個体で重症化する。
診断
猫・齧歯類による咬傷後の急性敗血症・突然死からパスツレラ症を疑う。血液培養・創傷培養でPasteurella multocidaを分離同定。CBC/生化学でヘテロフィル著増・肝酵素上昇・凝固異常を評価。剖検で多臓器の出血性壊死・敗血症所見を確認。咬傷歴(特に猫の口腔内常在菌として高率に保菌)の聴取が診断の鍵。大型オウム類では猫との同居環境が最大のリスク因子であり、軽微な咬傷でも数時間〜24時間以内に致死的敗血症に進展しうる。
治療
オウムにおけるパスツレラ症 (Pasteurella multocida): ① 第一選択: エンロフロキサシン 5-15 mg/kg PO/SC q12-24h × 14-30日(ウサギの慢性例は3ヶ月以上)、ペニシリン G 40,000-60,000 IU/kg SC q24h(ウサギは経口β-ラクタム禁忌、SC/IMのみ)、トリメトプリム・スルファ 15-30 mg/kg PO q12h。② 鼻腔・上気道炎(snuffles): ネブライザー(生食 + ゲンタマイシン 50 mg/4 mL)q8-12h。③ 皮下膿瘍は外科的切開・除去(マルセイン化)が再発予防に重要—単純な切開排膿は不十分。④ 中耳・内耳炎: 全身抗菌薬 + 鼓室洗浄、ステロイド使用は議論あり(短期低用量のみ)。⑤ 慢性キャリア・群飼育: 感染個体の隔離、新規導入時の鼻腔培養スクリーニング。支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。
予防
パスツレラ症の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
パスツレラ症の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
関連する薬品
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