ビオチン欠乏症
概要
ビオチン(B7)欠乏による皮膚炎と羽毛発育不良。
主な症状
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臨床徴候
インコにおけるビオチン欠乏症の臨床徴候は欠乏または過剰の栄養素により特異的パターンを示す。カルシウム不足: 骨軟化・病的骨折・痙攣・成長不良。ビタミンA不足: 眼疾患・皮膚角化異常・夜盲・繁殖障害。ビタミンC不足(モルモット): 関節腫脹・出血傾向・歯周病・成長不良。タンパク質-エネルギー欠乏: 削痩・筋萎縮・低アルブミン血症・浮腫。ビタミンD/UV-B不足(爬虫類): 代謝性骨疾患・骨軟化。
原因
インコにおけるビオチン欠乏症の原因: ビオチン(B7)欠乏による皮膚炎と羽毛発育不良。
病態生理
ビオチン欠乏症はインコにおける栄養障害である。特定の栄養素の不十分な摂取、吸収不良、または過剰摂取により生じる。欠乏状態では、影響を受けた栄養素を補因子または基質として必要とする生化学的経路が障害され、細胞機能障害を引き起こす。過剰状態では組織への蓄積や栄養素間相互作用の障害により毒性が生じる。種特異的な食事要求により、適切な栄養管理が予防に不可欠である。
診断
皮膚・羽毛異常(脱羽・皮膚炎・嘴の角質異常・足底皮膚炎)を視診で確認。食餌歴を聴取しビオチン含有食品の摂取量を評価。生卵白の摂取歴を確認(アビジンがビオチンを不活化)。血中ビオチン濃度の測定(利用可能な場合)。CBC・生化学で全身状態を評価。皮膚生検で非特異的な過角化・角質異常を確認。ビオチン補充への反応で治療的診断。インコ類ではビオチン欠乏は腸内細菌叢によるビオチン合成があるため臨床発症は限定的であるが、繁殖期のストレスと低栄養食の組み合わせがリスク因子となる。
治療
ビオチン(ビタミンB7/H)補給: 0.1-0.3 mg/kg PO q24hまたはビオチン強化マルチビタミンを飲水に添加、4-8週間。臨床改善(羽毛の質、皮膚病変)は1-2換羽サイクル(6-12週間)で期待される。セキセイインコの原因: シードのみの食事(ビオチン不足)、生卵白の過剰摂取(アビジンタンパク質がビオチンを結合し利用不能にする)、長期抗菌薬療法(腸内ビオチン合成細菌叢の破壊)、吸収不良性疾患。食事矯正が主要治療: 高品質ペレット食への転換(Harrison's、Roudybush — ビオチン強化)。ビオチン豊富な食品で補充: 加熱卵黄、葉物野菜、豆類。皮膚病変が重度の場合: 二次性細菌性皮膚炎にアロエベラまたはクロルヘキシジン局所塗布。羽毛異常の他の原因を除外: PBFD(サーコウイルス — PCR検査)、外部寄生虫、毛包炎、ポリオーマウイルス、ホルモン性。そう痒性皮膚炎: 疥癬ダニ(Cnemidocoptes)と鑑別。ビオチン補給への反応で診断確定。参考文献: McDonald 2006, Koutsos et al. 2001。
予防
ビオチン欠乏症の予防には全ての栄養要求を満たす種に適した食事設計、単一食品のみの食事の回避、獣医師との定期的な食事内容の見直し、必要時の適切なサプリメンテーション、種固有の栄養ニーズに関する知識が必要である。
予後
ビオチン欠乏症の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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