頬袋腫瘍
概要
頬袋内の腫瘍性増殖で、扁平上皮癌やパピローマを含みます。摂食困難を引き起こすことがあります。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示すハムスターの他の疾患を確認できます
臨床徴候
ハムスターにおける頬袋腫瘍の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
ハムスターにおける頬袋腫瘍の原因: 頬袋内の腫瘍性増殖で、扁平上皮癌やパピローマを含みます。摂食困難を引き起こすことがあります。
病態生理
頬袋粘膜に発生する腫瘍性病変で、扁平上皮癌などの悪性腫瘍が報告される。遺伝子変異の蓄積により頬袋上皮細胞が制御を失って増殖し、腫瘤を形成して局所組織へ浸潤する。腫瘤により頬袋が膨隆・脱出し、採食・貯食の障害、出血、潰瘍、二次感染を生じる。頬袋は免疫学的に隔絶された部位(immunologically privileged site)として知られ移植腫瘍研究に用いられてきたが、自然発生の頬袋腫瘍は外反した頬袋の腫瘤として認められる。膿瘍・食物貯留との鑑別が必要で、生検で確定する。
診断
片側性の頬部腫脹・口腔からの腫瘤突出・流涎・摂食困難を評価する。口腔内視診で頬袋内の腫瘤を直接確認し、FNA細胞診で腫瘍の性質を評価する。頭部X線で骨浸潤の有無を確認し、CTが利用可能であれば浸潤範囲を詳細評価。ハムスターの頬袋は免疫学的特権部位(immunologically privileged site)であり、扁平上皮癌が最も一般的。反対側頬袋・所属リンパ節への転移を確認する。確定診断は病理組織検査で行う。
治療
可能であれば外科的完全切除が第一選択、切除不能な場合は減量手術。病理組織検査で確定診断(扁平上皮癌、パピローマ)。メロキシカム0.2-1 mg/kg PO q24hで疼痛管理。シリンジによる強制給餌と皮下輸液で支持療法。再発のモニタリング。
予防
頬袋腫瘍の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
頬袋腫瘍の予後: 腫瘍の種類、病期、転移の有無により予後は大きく異なる。早期発見・早期治療で予後改善。悪性腫瘍は一般的に予後要注意〜不良。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
腫瘍の他の疾患(ハムスター)
VetDictでハムスターの鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。