フェレット流行性カタル性腸炎(ECE)
概要
緑色粘液性下痢を伴う重度腸炎を引き起こすコロナウイルス。
主な症状
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臨床徴候
その他エキゾチック動物におけるフェレット流行性カタル性腸炎(ECE)の臨床徴候は消化管病変の部位と病態により異なる。上部消化管: 嘔吐・吐血・食欲不振。小腸: 下痢(小腸性: 量多・回数少・体重減少を伴う)・嘔吐・腹痛。大腸: 下痢(大腸性: 量少・回数多・粘液・血便・テネスムス)。急性腹症: 強い腹痛・嘔吐・ショック徴候・腹部触診で腫瘤や緊張感(GDV・腸捻転・腸閉塞)は緊急評価が必要。
原因
その他におけるフェレット流行性カタル性腸炎(ECE)の原因: 緑色粘液性下痢を伴う重度腸炎を引き起こすコロナウイルス。
病態生理
コロナウイルスは腸または呼吸器上皮で複製し、上皮傷害による下痢または呼吸器症状を起こす。
診断
特徴的な「緑色粘液便」(green slime)の視覚的確認が臨床的に最も示唆的。糞便のRT-PCRでフェレットコロナウイルス(FECV)を検出。CBC(リンパ球減少)・血液生化学(電解質異常・低アルブミン血症・肝酵素上昇)で脱水・栄養吸収障害を評価。腹部X線で腸管拡張を確認。病理組織検査で小腸絨毛の萎縮・壊死・リンパ球性腸炎を確認。新規導入個体からの感染が最も多い経路であり、導入歴の聴取が重要。若齢では軽症、高齢では重症化しやすい。
治療
【積極的支持療法で予後改善】フェレットコロナウイルスによる急性腸炎。特異的抗ウイルス薬はないが、適切な支持療法で多くが回復。輸液: 乳酸リンゲル液 SC 20-40 mL q8-12h または IV 持続点滴(重度脱水時)。制吐: マロピタント 1 mg/kg SC q24h。消化管保護: スクラルファート 25 mg/kg PO q8h、ファモチジン 0.5 mg/kg PO/SC q12h。二次細菌感染: アモキシシリン/クラブラン酸 12.5-25 mg/kg PO q12h。栄養管理: 食欲廃絶時はa/dダイエットまたはDuck Soupをシリンジ給餌。特徴的な緑色粘液便(green slime)は腸絨毛の重度障害を示す。回復期: 消化しやすい高タンパク食を少量頻回給餌。完全回復まで数週間要する。高齢フェレットで重症化しやすい。若いフェレットは無症状キャリアとなりうるため、新規フェレット導入後に既存フェレットが発症するパターンが典型的。
予防
フェレット流行性カタル性腸炎(ECE)の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
フェレット流行性カタル性腸炎(ECE)の予後: 急性は多くが良好。
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