白癬菌感染(皮膚糸状菌症)
概要
チンチラに一般的な皮膚糸状菌感染で、鼻や耳に鱗屑を伴う円形脱毛を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
チンチラにおける皮膚糸状菌症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。 皮膚病変(円形脱毛・落屑・痂皮)、慢性鼻汁、または深在性真菌症では咳・体重減少・神経症状が見られる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
チンチラの皮膚糸状菌症(白癬)は主に Trichophyton mentagrophytes 等の感染による。汚染された敷料・環境や保菌個体との接触で伝播する人獣共通感染症。
病態生理
角質好性の糸状菌が被毛・角層・爪などの角化組織に侵入・増殖し、毛包炎・脱毛・鱗屑・痂皮を生じる。胞子は環境中で長期間感染性を保ち再感染源となる。
診断
鼻面・耳介・四肢の環状脱毛・鱗屑・痂皮を視診で確認。チンチラは1毛包あたり60-80本の密な被毛を持ち、皮膚糸状菌症は最も一般的な皮膚疾患。Trichophyton mentagrophytesが主要原因菌(Microsporum canisは稀)。Wood灯検査(T. mentagrophytesは蛍光なし)、毛サンプルのKOH直接鏡検で菌糸・分節胞子を検索。DTM培地での真菌培養(2-3週間)が確定診断。ストレス・過密飼育・高温環境(>25℃)が発症誘因。人獣共通感染症であり飼い主への感染リスクを説明。fur slipとの鑑別が必要。
治療
chinchilla皮膚糸状菌症: 局所2%ミコナゾールクリーム q12h、全身でイトラコナゾール 5-10 mg/kg PO q24h × 4-6週またはテルビナフィン 20-40 mg/kg PO q24h × 4-6週。肝酵素q2週モニタ。長毛種は毛刈り。 環境消毒(次亜塩素酸1:10)、寝床完全交換。⚠人獣共通感染症。 ⚠フィプロニル禁忌(致死性)。長毛のため毛刈り併用。 支持療法(小型哺乳類): 等張輸液 80-100 mL/kg/日 SC/IV、保温(26-28℃)、シリンジ給餌(Critical Care/Recovery 50-90 mL/kg/日を3-4回分割)、メロキシカム 0.5-1.0 mg/kg PO q12-24h で疼痛・炎症管理。 フィプロニル禁忌(致死性)。経口β-ラクタムは禁忌。
予防
チンチラにおける皮膚糸状菌症の予防は感染源との接触回避と環境管理が中心。皮膚糸状菌症: 感染動物・汚染環境(グルーミング用品・カーペット・寝具)との接触回避、新規導入動物のWood lamp検査と培養スクリーニング。深在性真菌症: 流行地での過剰な土壌粉塵曝露回避(猟犬・農用動物)、地理的リスク評価。カンジダ/マラセチアの日和見感染予防には基礎疾患(内分泌異常・免疫抑制)の適切な管理と長期抗菌薬使用の慎重な評価が重要。
予後
疾患の重症度、治療開始の早さ、治療反応により異なる。早期の適切な治療介入で一般に予後改善。
関連する薬品
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