細網内皮症
概要
レトロウイルスによる免疫抑制、発育不良、リンパ系腫瘍を引き起こす鳥類の疾患。
主な症状
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臨床徴候
鳥における細網内皮症の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
鳥における細網内皮症の原因: レトロウイルスによる免疫抑制、発育不良、リンパ系腫瘍を引き起こす鳥類の疾患。
病態生理
細網内皮症はレトロウイルス(REV)によるリンパ腫瘍性疾患。免疫抑制、慢性消耗、リンパ腫の発生を引き起こす。体重減少、肝脾腫、皮膚腫瘤、貧血を呈する。七面鳥やアヒルで多いが、他の鳥類でも報告がある。REVはワクチン汚染や昆虫媒介で伝播し、急性型(壊死性脾炎)、免疫抑制型(T細胞枯渇)、慢性腫瘍型(T細胞リンパ腫)の3病型に分類される。確定診断はPCRによるウイルスゲノム検出と病理組織検査による。有効な治療法はなく、発症例の予後は不良。
診断
慢性消耗・免疫抑制症状・リンパ腫形成の臨床評価。PCR検査でReticuloendotheliosis virus(REV)proviral DNAを検出。ELISA検査でREV抗原・抗体を測定。CBC(採血量≤体重の1%)で異型リンパ球・リンパ球減少(免疫抑制型)を評価。血液生化学でAST・LDH変動を測定。病理組織検査で脾臓・肝臓・ファブリキウス嚢のリンパ増殖性病変を確認。鳥類のREVはレトロウイルスで免疫抑制と腫瘍形成の両方を引き起こし、マレック病ワクチンへの混入汚染が歴史的に問題となった
治療
【鳥における細網内皮症】 細網内皮症は鳥における正確な臨床評価(病歴、身体検査、CBC・生化学、画像)から治療方針を決定。 基礎疾患の特定→特異的治療+支持療法の組み合わせが原則。 経過モニタリング: 主訴の改善、検査値の変化、QOLを2-4週毎に再評価。 複雑症例は鳥専門医(ACZMまたはAVMAエキゾチック分科会等)に紹介を検討。 支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によっては鳥の専門医紹介を考慮する。
予防
細網内皮症の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
細網内皮症の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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