卵管脱
概要
産卵時などに卵管が総排泄腔から反転脱出する。
主な症状
原因
鳥における卵管脱の原因: 産卵時の過度ないきみ、慢性産卵による卵管疲弊、卵管炎(細菌感染によるむくみ)、先行する卵詰まり、栄養不良(カルシウム欠乏で卵管支持組織が弱化)。高齢メス、初産メス、肥満、卵管異常(巨大卵の形成など)がリスク因子。
病態生理
卵管脱は産卵時の過度ないきみが総排泄腔支持構造を破綻させ、粘膜反転と組織ヘルニアを引き起こす。脱出組織は継続的ないきみからの機械的外傷、糞便汚染、乾燥、自己損傷を受ける。浮腫は急速に進行し、総排泄腔開口での絞扼と血流途絶により虚血が発生。治療がなければ数時間で壊死に至る。組織穿孔では総排泄腔炎・腹膜炎が併発。
治療
鳥における卵管脱の治療: 1) 緊急疼痛管理: メロキシカム0.5-1 mg/kg IM/PO q12h、ブプレノルフィン0.01-0.03 mg/kg IM q8h。2) 組織生活能評価: 健全組織は桃色/赤色、湿潤、軽く圧すと出血; 壊死組織は暗紫/黒色、乾燥、出血なし。3) 生活能ある場合: 温生理食塩水で洗浄、50%グルコース溶液を15-30分塗布して浮腫軽減。4) イソフルラン麻酔下で水溶性潤滑剤を使い優しく整復。5) 整復後: デスロレリン4.7 mg SC(6-12ヶ月効果)またはリュープロレリン酢酸塩0.4-0.8 mg/kg IM q14-28日で産卵抑制。6) 壊死組織または再脱出: 卵管切除術(一側または両側)をイソフルラン麻酔下で施行。7) 支持療法: 皮下輸液50 mL/kg/日、強制給餌、メロキシカム × 7-14日。8) 再脱出の監視(卵管抑制ホルモンなしでは1-2週で70%が再発)。
予防
卵管脱予防: 1) 環境管理 — 日照時間を10-12時間に限定(>12時間回避)、鏡・反射面除去、頭部・背中への撫でる刺激回避。2) 繁殖管理 — 慢性産卵を許さない; 頻繁な産卵者にはGnRHアゴニストで排卵抑制。3) 栄養 — カルシウム、リン(1:1)、ビタミンA、D3十分摂取。4) 体重監視(肥満はリスク)。5) 基礎疾患対応(卵管炎、先行する卵詰まり)。6) 内科管理に反応しない慢性産卵者には卵管切除術を検討。
予後
卵管脱の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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