💊 トラゾドン(デジレル)
Trazodone (Desyrel) / トラゾドン(デジレル)
作用機序
セロトニン拮抗・再取り込み阻害薬(SARI)。5-HT2A受容体遮断とセロトニン再取り込み阻害で抗不安・鎮静作用。イベント時の不安や術後安静に。
Serotonin antagonist and reuptake inhibitor (SARI). Provides anxiolysis and sedation by blocking 5-HT2A receptors and inhibiting serotonin reuptake. Commonly used for event-based anxiety and post-operative confinement.
動物種別 投与量
| 動物種 | 安全性 | 用量 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 犬 Dog |
✓ 可 | 状況性不安(通院・雷・花火・車移動): 5-7 mg/kg 経口をトリガーの1.5-2時間前 — 初回は自宅で試験投与して鎮静の程度を確認し、不十分なら次回8-10 mg/kgへ増量。術後の安静・ケージレスト: 約3.5 mg/kg 経口 12時間毎から開始し、必要に応じ約7 mg/kg 8-12時間毎へ漸増(Gruen 2014 JAVMA: 整形外科術後犬の安静遵守を改善、忍容性良好)。入院犬のストレス関連行動も減少(Gilbert-Gregory 2016 JAVMA)。常用の抗不安維持: 2-5 mg/kg 8-12時間毎をゆっくり漸増。 | 効果発現は約1-2時間・持続は約4時間以上 — 長いイベントでは再投与。ガバペンチンとの併用(チル・プロトコル)が有効だが、相加鎮静のため各薬を減量調整。SSRI/クロミプラミン/トラマドール併用時はセロトニン症候群(振戦・興奮・高体温・下痢)を指導し減量。逆説的興奮・持続勃起症はまれ。 |
| 猫 Cat |
✓ 可 | 来院前・移動: 50 mg/頭 経口を出発の1-1.5時間前(Stevens 2016 JAVMA プラセボ対照クロスオーバー: 単回50 mgで移動・診察時の不安行動を有意に減少、忍容性良好)。小柄・虚弱猫は25 mgから。慢性・入院時不安: 25-50 mg/頭 12-24時間毎。攻撃的な猫では来院前ガバペンチンとの併用が有効。 | 本番の前に自宅で試験投与を。他のセロトニン作動薬併用時の注意は犬と同様。 |
| 馬 Horse |
✓ 可 | 4-6 mg/kg 経口 12-24時間毎 | 不安関連の行動問題に。馬でのデータは限定的 |
| うさぎ Rabbit |
✓ 可 | 1-2 mg/kg 経口 12-24時間毎 | 周術期・輸送時不安に。経験的使用 |
| フェレット Ferret |
✓ 可 | 2-4 mg/kg 経口 12-24時間毎 | 不安に。データ限定的、低用量から開始 |
主な副作用
- ⚠️ 鎮静
- ⚠️ 運動失調
- ⚠️ 消化器症状
- ⚠️ 持続勃起症(犬で稀)
- ⚠️ SSRI併用時セロトニン症候群
禁忌・注意
🚫 MAOI・セロトニン作動薬との併用は慎重に。重度の肝障害。
薬物相互作用
| 併用薬 | 影響 |
|---|---|
| MAO inhibitors | Serotonin syndrome risk |
| Other serotonergic drugs | Additive serotonergic effects |
| CNS depressants | Additive sedation |
| Digoxin | May increase digoxin levels |
この薬が使われる疾患
犬甲状腺クリーゼ 犬
捕食者攻撃損傷(インコ) インコ
捕食者攻撃損傷(オウム) オウム
ピレスリン/ペルメトリン中毒(犬) 犬
肢端舐性皮膚炎(舐性肉芽腫) 犬
血液寄生虫(ヘモプロテウス)(鳥) 鳥
うつ・ストレス症候群 フクロモモンガ
馬の対人攻撃行動 馬
恐怖反応症候群(ウサギ) うさぎ
羽毛ダニ(鳥) 鳥
猫夜間発声症候群 猫
ヘモプロテウス症 インコ
血液感染性疾患(鳥) 鳥
シラミバエ寄生症 鳥
猫間攻撃行動(同居猫間の攻撃) 猫
犬間攻撃行動(犬同士の攻撃) 犬
シラミ寄生(鳥) 鳥
シラミ寄生(インコ) インコ
シラミ寄生(モルモット) モルモット
ワクモ(Dermanyssus)(鳥) 鳥
疥癬ダニ症(顔面鱗皮症) インコ
シラミ寄生症 モルモット
マダニ寄生症 インコ
肢端舐性皮膚炎 犬
鎮静薬の他の薬品
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※ 本ページの用量・相互作用情報は獣医学的参考資料であり、処方の代替ではありません。投与前に必ず原典(Plumb's Veterinary Drug Handbook 等)および添付文書で再確認し、獣医師の判断のもとで使用してください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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