← トップへ戻る
リクガメ (Tortoise) 筋骨格 重度

甲羅軟化(カメの代謝性骨疾患)

Soft Shell (Metabolic Bone Disease in Chelonians) / 甲羅軟化(カメの代謝性骨疾患)

概要

カルシウム不足、リンの不均衡、UVB不足による甲羅の軟化です。

主な症状

※ 症状をクリックすると、その症状を示すリクガメの他の疾患を確認できます

原因

リクガメの代謝性骨疾患(MBD)は飼育下で極めて多い栄養性疾患で、食餌性カルシウム欠乏、Ca:P比の逆転(高リン食)、ビタミンD3欠乏、UVB照射の不足、不適切な温度(消化・代謝低下)が複合して発症する。特に草食・昆虫食のリクガメやトカゲ(フトアゴ・イグアナ)で多い。

病態生理

リクガメではカルシウム・ビタミンD3不足により低カルシウム血症が生じ、二次性上皮小体機能亢進症を介して骨吸収(線維性骨異栄養症)が進行する。骨が脆弱・変形し、四肢の腫脹・湾曲、下顎の軟化(rubber jaw)、甲羅の変形・軟化、病的骨折を招く。重度の低カルシウム血症では筋振戦・テタニー・後肢麻痺・痙攣を呈する。

治療

【リクガメにおける甲羅軟化(カメの代謝性骨疾患)】 甲羅軟化(カメの代謝性骨疾患)はホルモン基礎値+負荷試験(ACTH/TRH/dex抑制)で内分泌軸の不全を確定する。 画像(超音波・CT・MRI)で腺腫/過形成/腫瘍の鑑別。機能性腫瘍は外科または核医学的アブレーションが根治的。 薬物療法(メチマゾール・トリロスタン・レボチロキシン等)は型に応じて個別選択、基準値モニタリングq4-8週で漸増漸減。 二次性合併症(糖尿病、骨粗鬆症、心筋症、高血圧)の併発スクリーニング。 支持療法(爬虫類): 種別POTZ(preferred optimum temperature zone)維持が免疫機能回復の前提条件。輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe(ノルモソルR、温熱)、強制給餌(Carnivore Care 等)、メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h(NSAID持続投与時は腎機能をモニタ)。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によってはリクガメの専門医紹介を考慮する。

予防

リクガメにおける代謝性骨疾患(MBD)の予防は適正体重維持と適切な栄養管理が中核。糖尿病: 肥満予防(BCS 4-5/9)、低炭水化物食、定期運動、ステロイド長期使用の回避。甲状腺機能亢進症(猫): ヨウ素過剰摂取の回避、缶詰食のBPA曝露低減、年1回のT4スクリーニング(10歳以上)。クッシング症候群: 早期発見のための定期的臨床評価。アジソン病: 確立された予防法なし、症状の早期認識が重要。

予後

疾患の重症度、治療開始の早さ、治療反応により異なる。早期の適切な治療介入で一般に予後改善。

関連する薬品

💊 メロキシカム 💊 グルコン酸カルシウム

※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます

筋骨格の他の疾患(リクガメ)

リクガメの全疾患を見る →

VetDictでリクガメの鑑別診断を行う

症状チェッカーを使う

関連する疾患

代謝性骨疾患(MBD) (共通6症状) ビタミンD欠乏症(低ビタミンD症) (共通6症状) 痛風(内臓型)(リクガメ) (共通6症状) 痛風(関節型)(リクガメ) (共通6症状) 肝リピドーシス(リクガメ) (共通6症状) 肝代謝障害(リクガメ) (共通6症状) ビタミンD3欠乏症 (共通4症状) 栄養性二次性副甲状腺機能亢進症 (共通4症状)
📋 リクガメの疾患一覧を見る →
※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。