ビタミンD欠乏症(低ビタミンD症)
概要
UVB照射不足や食事からのビタミンD不足によりカルシウム代謝が障害され代謝性骨疾患を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
リクガメにおけるビタミンD欠乏症(低ビタミンD症)の臨床徴候は欠乏または過剰の栄養素により特異的パターンを示す。カルシウム不足: 骨軟化・病的骨折・痙攣・成長不良。ビタミンA不足: 眼疾患・皮膚角化異常・夜盲・繁殖障害。ビタミンC不足(モルモット): 関節腫脹・出血傾向・歯周病・成長不良。タンパク質-エネルギー欠乏: 削痩・筋萎縮・低アルブミン血症・浮腫。ビタミンD/UV-B不足(爬虫類): 代謝性骨疾患・骨軟化。
原因
リクガメにおけるビタミンD欠乏症(低ビタミンD症)の原因: UVB照射不足や食事からのビタミンD不足によりカルシウム代謝が障害され代謝性骨疾患を引き起こします。
病態生理
ビタミンD欠乏症(低ビタミンD症)はリクガメにおける代謝・内分泌疾患である。基礎病態はホルモンのフィードバックループ、酵素活性、または基質代謝の調節障害を伴う。循環ホルモン、電解質、代謝中間体のバランス異常が複数の臓器系にわたる細胞機能に影響を及ぼす。代償機構が一時的に恒常性を維持するが、最終的に代償不全に陥り、進行性の臨床的悪化と多臓器への影響を引き起こす。
診断
血中25(OH)D3濃度の測定が確定診断(リクガメの正常値は種により異なるが概ね>50 nmol/L)。血液生化学でCa低値・P高値・Ca:P比の逆転を確認。PTH上昇(二次性上皮小体機能亢進症の合併)。X線で骨密度低下・甲羅の軟化/変形・病的骨折を評価。飼育環境のUV-B照射条件を確認(適切な波長290-320 nm、照射距離・照射時間・ランプ交換頻度)。食餌のビタミンD3含有量とCa補給状況を聴取。屋外飼育の有無と日光浴時間が重要な情報となる。
治療
【リクガメにおけるビタミンD欠乏症(低ビタミンD症)】 ビタミンD欠乏症(低ビタミンD症)は栄養素過不足の特定と食事処方の見直しが治療の根幹。検査(血清濃度、骨密度、X線評価)で重症度を確定。 食事改善が反応得るまで4-8週、補充量は不足量・体重・腎肝機能で個別調整。 原因の根本(飼育環境、給餌頻度、添加物、UVB照射)を是正しなければ再発する。 リクガメに特異的な必要量はQuesenberry & Carpenter (Exotic Animal Medicine for the Veterinary Technician) または Carpenter Exotic Animal Formulary 6th ed を参照。 支持療法(爬虫類): 種別POTZ(preferred optimum temperature zone)維持が免疫機能回復の前提条件。輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe(ノルモソルR、温熱)、強制給餌(Carnivore Care 等)、メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h(NSAID持続投与時は腎機能をモニタ)。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によってはリクガメの専門医紹介を考慮する。
予防
ビタミンD欠乏症(低ビタミンD症)の予防には適切な食事設計、血液検査を含む定期的な健康モニタリング、健康体重の維持、過剰なおやつや不適切な食事の回避、無症候性変化の早期発見時の迅速な介入が含まれる。
予後
ビタミンD欠乏症(低ビタミンD症)の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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