陰茎壊死
概要
長時間の脱出・乾燥・感染による陰茎の壊死。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示すリクガメの他の疾患を確認できます
臨床徴候
リクガメにおける陰茎壊死の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
リクガメにおける陰茎壊死の原因: 長時間の脱出・乾燥・感染による陰茎の壊死。
病態生理
陰茎壊死はリクガメにおける外傷性・機械的疾患である。罹患組織の構造的耐性を超える外部機械的力により組織損傷が生じる。損傷は出血、浮腫、疼痛を伴う急性炎症カスケードを惹起する。重症度に応じて、血管供給の途絶による虚血、環境微生物による汚染、進行性の組織壊死が生じうる。治癒過程は止血、炎症、増殖、リモデリングの各段階を経る。
診断
脱出した半陰茎(hemipenis)の視診で組織壊死・変色(暗赤色〜黒色)・浮腫・乾燥を評価。脱出持続時間の聴取が予後判定に重要(24時間超で壊死リスク増大)。壊死組織の細菌培養・感受性試験で二次感染菌を同定。X線で総排泄腔周囲の異常(結石・腫瘤)を確認。超音波で腹腔内の精巣・生殖器異常を評価。CBC(ヘテロフィル増多→感染)・血液生化学(UA→脱水評価)。外傷歴・交尾歴・基材の種類を聴取し誘因を特定。
治療
リクガメにおける陰茎壊死の治療は安定化、疼痛管理、創傷ケアを優先する。生命を脅かす損傷を最初に評価・対処する(気道、呼吸、循環)。種に適した鎮痛薬(NSAIDs、オピオイド、局所麻酔薬)による鎮痛が不可欠である。創傷を洗浄・デブリードマンし、一次閉鎖、二次治癒、再建手術を適宜行う。汚染創には広域抗菌薬を使用する。骨折には副子固定または外科的固定を行う。遅発性合併症をモニタリングする。
予防
陰茎壊死の予防には安全で種に適した飼育環境の整備、鋭利物・危険物の除去、適切な取り扱い技術、他の動物との接触時の監視、温度管理、落下防止策が含まれる。
予後
陰茎壊死の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
生殖器の他の疾患(リクガメ)
VetDictでリクガメの鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。