線維乳頭腫症
概要
ヘルペスウイルス関連の線維上皮性腫瘍で、アオウミガメに最も多いが淡水種でも報告されます。
主な症状
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臨床徴候
リクガメにおける線維乳頭腫症の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
リクガメにおける線維乳頭腫症の原因: ヘルペスウイルス関連の線維上皮性腫瘍で、アオウミガメに最も多いが淡水種でも報告されます。
病態生理
パピローマウイルスは基底層角化細胞に感染し、上皮の過形成を誘導して乳頭腫(疣)を形成する。多くは免疫獲得により自然退縮するが、一部は扁平上皮癌への進展リスクがある。
診断
病変の視診で疣贅状〜カリフラワー状の腫瘤(皮膚・甲羅・眼・口腔粘膜)を確認。生検による病理組織検査が確定診断(表皮過形成・真皮線維芽細胞増殖、乳頭腫様構造)。PCRでヘルペスウイルス(ChHV5/関連ウイルス)を検出。CBC・生化学で全身状態と免疫抑制の程度を評価。CT/MRIで内臓型線維乳頭腫症(腎・肺・消化管)の有無を確認。主にウミガメで知られるが陸棲リクガメでの報告もある。腫瘤の大きさ・数・分布を記録し進行速度を評価する。
治療
【リクガメにおける線維乳頭腫症】 線維乳頭腫症はリクガメにおける正確な臨床評価(病歴、身体検査、CBC・生化学、画像)から治療方針を決定。 基礎疾患の特定→特異的治療+支持療法の組み合わせが原則。 経過モニタリング: 主訴の改善、検査値の変化、QOLを2-4週毎に再評価。 複雑症例はリクガメ専門医(ACZMまたはAVMAエキゾチック分科会等)に紹介を検討。 支持療法(爬虫類): 種別POTZ(preferred optimum temperature zone)維持が免疫機能回復の前提条件。輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe(ノルモソルR、温熱)、強制給餌(Carnivore Care 等)、メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h(NSAID持続投与時は腎機能をモニタ)。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によってはリクガメの専門医紹介を考慮する。
予防
線維乳頭腫症の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
線維乳頭腫症の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
関連する薬品
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