ヘビ真菌症(SFD)
Ophidiomyces ophiodiicola (Snake Fungal Disease - SFD) / ヘビ真菌症(SFD)
概要
野生・飼育ヘビに顔面変形と皮膚病変を引き起こす新興真菌疾患。
主な症状
痂皮のある鱗
脱皮不全
眼の混濁
顔面腫脹
皮膚結節
原因
皮膚糸状菌(Microsporum canis、Trichophyton mentagrophytes等)の感染が原因である。感染動物との直接接触、汚染環境中の関節胞子(アルスロスポア)への曝露が主要な感染経路である。幼若・高齢・免疫不全個体で感受性が高い。高温多湿環境、過密飼育、皮膚の微小外傷が発症を促進する。人獣共通感染症である。
病態生理
真菌感染の病態生理は真菌の組織侵入と宿主免疫応答の相互作用に基づく。真菌細胞壁成分(β-グルカン・マンナン)がパターン認識受容体を介して自然免疫を活��化する。糸状菌は菌糸伸長により組織を物理的に破壊し、プロテアーゼ分泌により細胞外マトリックスを分解する。宿主の防御には好中球とマクロファージによる貪食、Th1/Th17応答が中心的役割を果たす。免疫抑制状態では防御機構の破綻により日和見感染が成立する。
治療
全身性抗真菌薬療法(アゾール系またはアムホテリシンB)、局所抗真菌剤、環境消毒、長期治療中の肝機能モニタリング。
予防
清潔で乾燥した飼育環境の維持が基本的予防策である。感染動物との直接接触の回避、汚染された環境の徹底的な消毒、過密飼育の回避が重要である。免疫抑制状態にある動物では特に注意が必要であり、長期ステロイド投与中は真菌感染のリスクが上昇する。新規導入動物の検疫と皮膚糸状菌培養検査の実施が集団発生の予防に有効である。
予後
適切な抗真菌療法で予後良好。治療期間は長期化することがある。環境の再汚染による再発に注意。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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