狂犬病
概要
致死的なウイルス性人獣共通感染症。承認されたワクチンによる予防接種が必要です。
主な症状
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臨床徴候
フェレットにおける狂犬病の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
フェレットにおける狂犬病の原因: ウイルス病原体による感染。直接接触、飛沫・空気感染、媒介物、ベクター媒介が感染経路。免疫抑制、ストレス、過密飼育、ワクチン未接種が感受性を高める。
病態生理
フェレットの狂犬病はラブドウイルス科リッサウイルスによる致死的脳炎で、犬・猫と同様の病態をたどる。咬傷→末梢神経の逆行性軸索輸送→脳幹→大脳→Negri小体形成→神経細胞変性。フェレットの潜伏期間は犬猫と同様(数週間〜数ヶ月)。臨床型は狂躁型(攻撃性、異食、興奮)と麻痺型(後肢麻痺、下顎下垂)がある。米国ではフェレット用狂犬病ワクチンが認可されている(IMRAB-3)。日本では狂犬病予防法の対象外だが、海外渡航時には接種が必要な場合がある (Rupprecht CE et al. Lancet Infect Dis 2002;2:327-343)。
診断
生前確定診断は困難で、臨床症状(攻撃性の急変・麻痺・流涎・嚥下困難)と曝露歴から推定。蛍光抗体法(FA法)による脳組織の直接検査が死後確定診断のゴールドスタンダード。RT-PCR検査(唾液・皮膚生検・角膜印象標本)が生前検査として利用可能だが感度に限界。フェレットは法定対象動物であり咬傷事故時の行政対応が必要。ワクチン接種歴(不活化ワクチン年1回)の確認が重要。日本では狂犬病清浄国だが輸入個体では海外での曝露歴を確認
治療
フェレットにおける狂犬病: 特異的抗ウイルス療法は限定的。① 隔離・バリアナーシング、入院ケージは漂白剤1:32で消毒。② 支持療法: 輸液 80-100 mL/kg/日 SC/IV、保温26-28℃、シリンジ給餌(Critical Care)。③ 二次性細菌感染予防: エンロフロキサシン 5-10 mg/kg PO/SC q12-24h(草食種に経口β-ラクタムは禁忌)。④ 鎮痛: メロキシカム 0.5-1.0 mg/kg PO q12-24h、ブプレノルフィン 0.01-0.05 mg/kg SC q8-12h。支持療法(小型哺乳類): 等張輸液 80-100 mL/kg/日 SC/IV、保温(26-28℃)、シリンジ給餌(Critical Care/Recovery 50-90 mL/kg/日を3-4回分割)、メロキシカム 0.5-1.0 mg/kg PO q12-24h で疼痛・炎症管理。
予防
狂犬病の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
狂犬病の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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