胎児残留
概要
分娩時にすべての子を排出できない状態で、敗血症と毒血症に至ります。
主な症状
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臨床徴候
チンチラにおける胎児残留の臨床徴候は毒性物質の種類と曝露量により急性〜慢性まで多様。消化器症状(嘔吐・下痢・流涎・腹痛)が最も一般的な初期所見。神経毒では振戦・痙攣・運動失調・昏睡。肝毒では黄疸・凝固障害・肝性脳症。腎毒では乏尿・尿毒症徴候。血液毒では貧血・出血傾向・メトヘモグロビン血症。心血管毒では不整脈・低血圧・ショック。急性曝露では症状発現が迅速で、早期除染と支持療法が予後を決定する。
原因
チンチラにおける胎児残留の原因: 分娩時にすべての子を排出できない状態で、敗血症と毒血症に至ります。
病態生理
分娩時に胎仔の一部または全部が娩出されずに子宮内に停滞する病態。子宮無力症(低カルシウム血症・肥満・高齢・栄養不良)、胎仔の過大・胎位異常、胎仔死による分娩停止が原因となる。遺残した胎仔・胎盤は子宮内で変性・ミイラ化または腐敗し、細菌感染による子宮蓄膿・子宮炎、毒素吸収による敗血症に進行する。母体は食欲廃絶・元気消失・努責を示し、放置すると致死的となるため、オキシトシンによる娩出または帝王切開を要する緊急疾患である。
診断
腹部X線で子宮内残留胎児の骨格構造を確認(分娩後に撮影)。腹部超音波で胎児心拍の有無・子宮内液体貯留・子宮壁の炎症所見を評価。チンチラの正常妊娠期間(111日)と出産頭数(1-3頭)を考慮し、分娩後の胎児数確認が重要。CBC(白血球増多・左方移動)で子宮感染を評価。血液生化学(Ca・血糖・BUN/Cre)で代謝異常と腎機能を確認。膣分泌物の性状(悪臭・膿性は感染示唆)を確認。直腸温で発熱を評価
治療
緊急安定化: 輸液療法(乳酸リンゲル液 10mL/kg/hr IV)、酸素補給。オキシトシン(0.5-2 IU/kg IM、最大2回まで試行可、子宮破裂リスクに注意)による排出促進を試みるが、反応がない場合や敗血症徴候がある場合は緊急帝王切開術/卵巣子宮摘出術を実施。抗菌薬(エンロフロキサシン 5-10mg/kg SC q12h)、疼痛管理(ブプレノルフィン 0.03-0.05mg/kg SC q8-12h、メロキシカム 0.3-0.5mg/kg PO q24h)。術後の敗血症・DIC徴候をモニタリング。強制給餌と保温管理。
予防
胎児残留の予防: チンチラの急速な敗血症進行(36-48時間)を考慮。繁殖前評価: 体重管理、妊娠30-35日の胎児数確認、初産メスの骨盤測定。妊娠期のカルシウム十分摂取。ストレスの軽減、温度管理(15-22°C)。分娩中の積極的モニタリング(正常分娩は1-2時間)。胎児数確認。難産後30分以内に帝王切開。分娩後の完全な胎盤排出確認。膣排膿の監視。非繁殖メスはOVE推奨。
予後
胎児残留の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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