ヨウ素欠乏症
Iodine Deficiency / ヨウ素欠乏症
概要
ヨウ素不足による甲状腺機能障害で甲状腺腫を引き起こし、主にセキセイインコに見られる。
主な症状
嗉嚢膨満
無気力
吐き戻し
呼吸窮迫
声の変化
体重増加
原因
鳥におけるヨウ素欠乏症の原因: 種子食のみの偏食によるヨウ素摂取不足が主因。セキセイインコに最も多い。甲状腺ホルモン合成に必要なヨウ素が不足し、代償性に甲状腺が腫大(甲状腺腫)する。アブラナ科野菜の過剰摂取も甲状腺機能を阻害する。
病態生理
鳥におけるヨウ素欠乏症は甲状腺ホルモン合成障害を引き起こす。ヨウ素不足によりT3・T4産生が低下し、TSHの代償性上昇により甲状腺が過形成・腫大する。腫大した甲状腺が気管・食道・そ嚢を圧迫し、呼吸困難・吐出・嚥下障害を引き起こす。代謝率の低下により肥満、羽毛異常、繁殖障害が生じる。
治療
鳥におけるヨウ素欠乏症の治療: ルゴール液(ヨウ素補充)の飲水への添加(1滴/250ml、2週間)が第一選択。重症例では経口ヨウ化ナトリウムカリウム。食事改善(ペレット食への移行、ヨウ素含有食品の追加)。甲状腺腫による呼吸困難時は保温・酸素補給。長期的にはバランスの取れた食事管理で再発を予防。
予防
適切な飼育管理、定期的な獣医師による健康診断、適正な栄養、ストレスの最小化、安全で清潔な飼育環境の維持により予防可能である。
予後
栄養性疾患の多くは原因となる栄養不均衡の是正により良好な予後が期待できる。早期に適切な食事矯正とサプリメント補充が開始されれば、多くの臨床症状は可逆的である。しかし成長期の骨格変形や重度の神経障害など、長期の栄養欠乏により不可逆的な構造変化が生じた場合は完全な回復が困難である。継続的な栄養モニタリングと食事管理が再発防止に不可欠である。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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