嘴不正咬合(シザービーク)
概要
嘴の側方偏位による摂食困難。
主な症状
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原因
インコの嘴不正咬合(シザービーク・側方偏位)は上下嘴の噛み合わせ異常により嘴が正常に摩耗せず過長・変形する病態。雛期の給餌不良・外傷、栄養障害(Ca/VitD/VitA)、疥癬(Knemidokoptes)、肝疾患が誘因。
病態生理
嘴変形(シザービーク)(インコ)は上下嘴の成長方向が左右にずれる先天性奇形で、セキセイインコの雛に散見される。胚発生期の嘴鞘基部の不均等成長が原因で、遺伝的要因や卵内温度異常が関与する。軽度では定期的な嘴トリミングで摂食可能だが、重度では自力採食が困難となり強制給餌が必要。早期発見・早期矯正(孵化後1-2週でのテーピング矯正法)で改善が見込まれる症例がある。
治療
【インコにおける嘴不正咬合(シザービーク)】 嘴不正咬合(シザービーク)の治療には全身麻酔下での歯科処置が必須(無麻酔処置は不十分かつ安全性に欠ける)。 高速ダイヤモンドバーで臼歯研磨、過長切歯トリミング、インコの上下咬合バランス回復。 膿瘍合併時は外科的排膿+ドキシサイクリン 5-10 mg/kg PO q12h × 4-6週(嫌気性菌カバー)。 鎮痛: メロキシカム 0.5-1 mg/kg PO q12-24h、強オピオイド使用時はモニタ強化。 予防のため繊維質食材(チモシー、葉物野菜)を主食、咀嚼促進のためペレットを最小化。 支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によってはインコの専門医紹介を考慮する。
予防
インコにおける嘴変形(シザービーク)の予防は原因病態の理解に基づく個別的アプローチが基本となる。適切な飼育環境(温度・湿度・衛生)、種特異的な栄養管理、ストレス低減、定期的健康診断による早期発見が共通する予防策。既知の誘因の回避と適切な医学的介入により多くの場合発症リスクを低減可能。
予後
定期的な歯科管理で予後やや良好〜良好。遺伝性不正咬合は生涯にわたるモニタリングと定期的な処置が必要。
関連する薬品
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📚 参考文献
Based on articles retrieved from PubMed
- Mans C, Jekl V (2016). Anatomy and Disorders of the Oral Cavity of Chinchillas and Degus. Vet Clin North Am Exot Anim Pract. [DOI] [PubMed]
- Crossley DA (2001). Dental disease in chinchillas in the UK. J Small Anim Pract. [DOI] [PubMed]
- Legendre LFJ (2002). Malocclusions in guinea pigs, chinchillas and rabbits. Can Vet J. [PubMed]
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