恥骨前腱断裂
概要
妊娠後期。腹壁支持喪失。予後不良。
病態生理
恥骨前腱断裂→腹直筋・腹斜筋の骨盤付着喪失→妊娠子宮の腹側前方落下・腹壁虚脱→(a)子宮血管捻転・胎仔酸素供給障害、(b)乳腺・腹壁浮腫の急速進行、(c)母体横隔膜圧迫→呼吸困難、(d)痛みによる過換気・ショック。部分断裂→数日で完全断裂に進行することが多い。完全断裂は母体・胎仔ともに致命的リスクが高い産科緊急。
予防
(1)双胎D14-16 reduction必須。(2)hydrops早期診断・管理(D280以降q7日US)。(3)大型胎仔疑いの牝馬は妊娠末期に入院管理。(4)妊娠期間の適切な栄養管理(BCS 5-6、Ca・Mg・Se・Vit E十分量)。(5)妊娠末期(D280以降)の強度運動禁止。(6)腹壁ヘルニア既往牝馬の再繁殖は慎重判断。(7)高リスク牝馬(>15歳・多産・低Ca)は妊娠末期に週1回腹壁触診・US。
予後
部分断裂・早期介入:母体生存率 70-85%、胎仔生存率 50-70%、次妊娠は勧めない(再断裂リスク高)。完全断裂・C-section:母体生存率 30-60%、胎仔生存率 20-50%。腹壁修復後の次妊娠:ほぼ禁忌(再発率>70%)。予後不良と判断された場合の安楽死も選択肢。
📚 参考文献
Based on articles retrieved from PubMed
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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