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馬 (Horse) その他 軽度

卵巣機能停止(無発情)

概要

卵巣の卵胞発育・排卵が停止し発情周期が消失する状態。季節性(冬期)が最頻、移行期遷延、持続性黄体、加齢性卵巣機能低下、栄養性、内分泌性、染色体性(63,XO)など多病因。繁殖牝馬の不受胎の主因の一つ。

主な症状

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病態生理

生理的発情周期:21-22日(発情5-7日+黄体期15-16日)。視床下部GnRHパルス→下垂体FSH/LH→卵胞発育→エストラジオール上昇→LHサージ→排卵→黄体形成→P4分泌→14-15日でPGF2α子宮内膜から分泌→黄体退行。無発情ではこの周期のいずれかの段階が破綻。【季節性】メラトニンによるGnRH KNDyニューロン抑制で卵胞活動停止。卵巣は2-3 cm小型・平坦・卵胞径<10mm、子宮はatonic、子宮内膜はinactive。【持続性CL】機能的P4>4 ng/mL継続でGnRH抑制下、超音波で大型CL残存・新規卵胞発育抑制。【senile failure】原始卵胞枯渇、AMH<0.05 ng/mL、FSH上昇、卵胞反応性消失。【GCT随伴無発情】腫瘍からのインヒビン高分泌(>0.7 ng/mL)でFSH抑制 → 対側卵巣萎縮。テストステロン>50-100 pg/mLで雄性行動も。【63,XO】卵巣形成異常(streak ovary)、原発性無発情、子宮低形成、AMH極低値。【栄養性】レプチン低下→KNDyニューロン抑制→GnRH不全(負のエネルギーバランス機構)。

予防

(1)繁殖記録:発情・排卵・授精・妊娠の詳細記録で異常早期発見。(2)シーズン前準備:12月から人工長日(16時間光)開始、シーズン60-70日前からBCS 5-6/9を維持。(3)栄養:Se 3 mg/日、Vit E 2,000 IU/日、Cu 100-150 mg/日、Zn 300-400 mg/日、β-カロテン 200-400 mg/日、良質蛋白(特に泌乳・幼若馬)。(4)>15歳繁殖牝馬は毎シーズン前に経直腸超音波・子宮内膜生検・培養で評価、AMH測定で卵巣予備能評価。(5)持続性CL予防:種付け後14-16日の妊娠診断で陰性なら速やかにPGF2αで次周期へ移行(empty cycle短縮)。(6)PPID早期スクリーニング(>15歳、ACTH測定)。(7)若馬で原発性無発情→3歳までに精査(核型・AMH・US)。(8)輸送・トレーニング負荷増は繁殖シーズン外に集中。(9)teaser stallion の質の高い発情検出体制(経験ある teaser・適切な頻度・暴露時間)。

予後

(1)季節性:人工照明+プロゲスチン priming で90-95%が予定排卵、その後の妊娠率は通常範囲。(2)春季移行期遷延:85-90%が薬物介入で対応可能。(3)持続性CL:PGF2α単回投与で>95%奏効。(4)栄養性:BCS改善で80-90%回復、回復に2-4ヶ月。(5)senile failure:自然発情回復<10%、ART(ICSI/ET)で限定的妊娠。(6)63,XO:妊孕性ゼロ。(7)GCT:片側摘出後3-12ヶ月で80%が妊娠可能。(8)PPID併発:ペルゴリド治療6-12ヶ月で50-70%が周期回復。

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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
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