直腸脱
概要
慢性下痢、いきみ、腸炎に続発することが多い直腸組織の肛門からの突出です。
主な症状
原因
チンチラにおける直腸脱の原因: 慢性下痢、いきみ、腸炎に続発することが多い直腸組織の肛門からの突出です。
病態生理
直腸脱はチンチラにおける外傷性・機械的疾患である。罹患組織の構造的耐性を超える外部機械的力により組織損傷が生じる。損傷は出血、浮腫、疼痛を伴う急性炎症カスケードを惹起する。重症度に応じて、血管供給の途絶による虚血、環境微生物による汚染、進行性の組織壊死が生じうる。治癒過程は止血、炎症、増殖、リモデリングの各段階を経る。
治療
直腸脱の緊急治療: 温生理食塩水で愛護的に洗浄後、高浸透圧溶液(50%デキストロース液または砂糖)を10-15分間塗布し浮腫を軽減。鎮静下(ミダゾラム0.5-1 mg/kg IM+ブトルファノール0.2-0.4 mg/kg SC)で用手整復。水溶性ジェルで潤滑し愛護的に肛門内へ還納。巾着縫合(4-0ナイロン)を肛門周囲に設置(排便に十分な内腔を残す)、48-72時間後に抜糸。組織が壊死・還納不能の場合は全身麻酔下(イソフルラン)で切除・吻合術。術後管理: メロキシカム0.2-0.5 mg/kg PO/SC q24h(疼痛管理)、汚染時はエンロフロキサシン5-15 mg/kg PO q12h。原因の特定・治療が必須 — 糞便検査(ジアルジア、コクシジウム)、食餌改善(チモシー牧草の繊維質増量)、腸炎治療。食欲不振時はクリティカルケア(Oxbow)50-80 mL/kg/日で強制給餌。基礎疾患が未治療の場合、再発率が高い。参考文献: Mans & Donnelly, Ferrets Rabbits and Rodents 4th ed (2020). [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関 ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌
予防
直腸脱の予防には安全で種に適した飼育環境の整備、鋭利物・危険物の除去、適切な取り扱い技術、他の動物との接触時の監視、温度管理、落下防止策が含まれる。
予後
直腸脱の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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