チョコレート中毒
概要
チョコレートに含まれるテオブロミンとカフェインがオウム類の心臓・神経毒性を引き起こす。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示すオウムの他の疾患を確認できます
臨床徴候
オウムにおけるチョコレート中毒の臨床徴候は毒性物質の種類と曝露量により急性〜慢性まで多様。消化器症状(嘔吐・下痢・流涎・腹痛)が最も一般的な初期所見。神経毒では振戦・痙攣・運動失調・昏睡。肝毒では黄疸・凝固障害・肝性脳症。腎毒では乏尿・尿毒症徴候。血液毒では貧血・出血傾向・メトヘモグロビン血症。心血管毒では不整脈・低血圧・ショック。急性曝露では症状発現が迅速で、早期除染と支持療法が予後を決定する。
原因
オウムにおけるチョコレート中毒の原因: チョコレートに含まれるテオブロミンとカフェインがオウム類の心臓・神経毒性を引き起こす。
病態生理
チョコレート中毒はオウムにおける中毒性疾患である。有害物質の経口摂取、吸入、または経皮吸収により中毒障害が生じる。毒素は酵素阻害、受容体干渉、酸化的損傷、直接的な細胞毒性などの特定のメカニズムを通じて細胞プロセスを障害する。標的臓器は毒素により異なるが、肝臓(生体内変換)、腎臓(排泄)、神経系、消化管が一般的である。用量依存的に無症候性変化から劇症型臓器不全まで幅広い影響を及ぼす。
診断
チョコレート摂取の確認された曝露歴と臨床症状(嘔吐・下痢・興奮・振戦・頻脈・けいれん)から診断。テオブロミン・カフェインの代謝が鳥類では遅く、少量でも致死的となりうる。CBC/生化学で肝酵素上昇・高血糖・電解質異常を評価。心電図で不整脈を確認。そ嚢内容物の確認・洗浄が有用。大型オウム類は好奇心旺盛で人間の食品への接触機会が多く、ダークチョコレート・ココアパウダーは特に危険。鑑別に他の食物中毒・重金属中毒を考慮。
治療
鳥(オウム類)のチョコレート(メチルキサンチン)中毒: 鳥は体重あたりの感受性が非常に高く少量でも危険。①除染: 早期なら嗉嚢洗浄(ガベージチューブで微温生食を注入・回収)、活性炭 1-3 g/kg 嗉嚢内投与。②不整脈・頻脈: 心電図/聴診モニタリング、頻脈性不整脈にプロプラノロール 0.2 mg/kg 緩徐IV/IM。③痙攣にミダゾラム 0.5-1 mg/kg IM。④輸液(ボーラス10 mL/kg IV/IO→維持)で排泄促進。⑤保温・低刺激の酸素ケージ。チョコレート・アボカド・カフェインは鳥に絶対に与えないことを飼い主教育。(Carpenter 6th ed; Ritchie & Harrison)
PRPR・自社製品(補助療法オプション)
予防
チョコレート中毒の予防には有毒物質へのアクセス制限・除去、ペット安全な製品の使用、環境からの有毒植物の除去、薬剤・化学物質の適切な保管、屋外アクセス時の監視、種固有の中毒に関する飼い主教育が必要である。
予後
チョコレート中毒の予後: 治療開始時間による。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
中毒の他の疾患(オウム)
VetDictでオウムの鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。